【結婚・出産】女性に多いキャリアの悩み!考え方のポイントは?

企業がジェンダー平等に取り組むようになって久しいですが、仕事のキャリアにおいて悩みを抱える女性はまだまだ多いでしょう。ライフイベントによる生活環境の変化は、キャリアプランについても見つめ直すタイミングになります。自分の今後を納得いく方向に導くためには、要点を押さえて方針を決めることが大切です。今回は女性のキャリアプランの考え方に焦点を当ててそのポイントについて解説します。

1.女性によくあるキャリアの悩みとは?

日本でも政府の主導によって女性の社会進出が進められていますが、まだまだキャリアにおける悩みは少なくありません。まずは女性のキャリアプランにおける悩みになりがちな要素を見ていきましょう。

1-1.給与・昇格などに男女差がある

女性がキャリアを積んでいくうえで、男女間での給与差が悩みの種となるケースは少なくありません。スタートラインや普段の働きぶりが同じでも、女性は男性よりも給与が低く設定されていることが多いのです。こうした賃金の格差を是正するために、2016年には「同一労働同一賃金ガイドライン案」が厚生労働省から発表されました。2021年からは中小企業の間でこのガイドラインの適用が始まっており、徐々にその効果が上がっていくことが期待されています。

また、男女間にはキャリアの選択肢という点においても課題が残されていると言えるでしょう。社内の昇格制度については男性のキャリアが進みやすいというのが現状であり、女性の昇格スピードは伸び悩んでいます。この問題についても、政府では2015年に女性活躍推進法を公布・施行して企業規模の大小を問わず改善を促しているのです。しかし、同一労働同一賃金ガイドライン案も女性活躍推進法も即効性のある法律ではないため、こうした給与格差やキャリア選択肢の幅という問題点はキャリアプラン形成において多くの女性を悩ませています。

1-2.結婚・出産などライフイベントとキャリアの両立が難しい

女性は結婚や出産などのライフイベントにより、生活環境が大きく変化しやすいという点がキャリア形成にも影響を及ぼしています。結婚や出産によって家事・育児の負担が増えてくるとワークライフバランスが取れなくなり、仕事との両立を諦めざるを得ない女性も多いのです。キャリアアップすると業務内容や責任の大きさも変わってくるため、特に既婚女性の社内昇格は負担が大きいというイメージが強くなっていると言えるでしょう。また、妊娠や出産を理由にした嫌がらせや、本人の体調を考慮せずに業務量を増やすなどのマタニティハラスメンに悩む女性の声も散見されます。女性がライフイベントとキャリアの両立をするには当人のみならず、社会や周囲の人間の理解も重要なポイントなのです。

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2.女性がキャリアを考える際のポイント

キャリアプランについて悩み出すとなかなか出口が見えず、心理的なストレスから仕事のパフォーマンスが落ちるなど悪循環に陥りがちです。女性のキャリアプランは要点を押さえて正しいプロセスで考えることが重要になるでしょう。ここからはそのポイントについて詳しく紹介します。

2-1.理想とする働き方やキャリアを洗い出す

キャリアプランを考えるにあたって「自分が理想とする働き方」「何を重視して働いていくか」を明確にしておくことが大切ですが、女性の場合は特にその重要度が高くなります。「どんどん昇進して仕事を頑張りたい」「多様な働き方ができる職場でフレキシブルに働きたい」「ワークライフバランスを重視したい」など、理想とする働き方は十人十色です。自分が進むべき方向を見極めて、そのために必要な要素や取り組みを順番に洗い出していきましょう。現代社会では多様な働き方や考え方を重視する「ダイバーシティ」という概念が広がっています。社会的な機運を見ても、各個人が理想とする働き方を実現しやすい土壌が整ってきているのです。まずは一旦落ち着いて自分の考え方と向き合い「理想」や「優先事項」を具体的にイメージしてみてください。

2-2.将来的に子どもが欲しいか考える

現実問題として、女性がフルタイムの仕事と家庭の両立を成し遂げるのは難しいとされています。特に出産や子育ては女性がキャリアを構築していくにあたって、慎重に考えておきたいポイントなのです。例えば、保育園への送り迎えや体調不良時の看病など、子供が幼いうちは職場に居ながらでは対応できないことも少なくありません。場合によっては、勤務中に職場を離れなければならなくなるといったケースもあり得ます。

結婚を視野に入れている人、あるいは既婚女性の中には子供が欲しいと考える人も少なくないでしょう。その場合、妊娠中や出産後でも今のような働き方が可能であるかどうか熟考しておくことが大切です。現在所属している企業にフレックスタイム制や育児支援といった制度があり、柔軟な働き方に対応しているかどうかを確認してみましょう。職場の環境を正確に把握しておくだけでも、今後の方針が見えていきます。もし、今の職場で対応が難しいようであればどんな職場や仕事なら良いか、転職のためにどのようなスキルや経験が必要かを分析してみてください。順序立てて考えていけば、今後の課題や取るべきアクションが自然と明確になってきます。

2-3.パートナーの仕事に対する理解度を確認する

結婚後のキャリアプランを考えるには、自分1人ではなくパートナーと一緒に考えることが重要です。特に子供ができてからは2人で子育てを行うという認識を共有することが、女性のキャリアプランを上手く構築していくためのポイントとなります。「昇進を目指して仕事に注力したい」「子育てと仕事を両立して続けたい」など、自身が理想とするキャリアプランをパートナーに伝えてみましょう。

きちんと認識をすり合わせれば、家事や子育ての協力体制が築きやすくなります。ここで気を付けておきたいのは、自分の願望をパートナーに強要しないということです。パートナーも自分なりの考え方を持っているため、お互いを尊重し合って認識をしっかり共有することが必要になります。そのためには、積極的にコミュニケーションの場を設けていくことが大切です。

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3.バリバリ働きたい女性向けのキャリアプラン例

自身のキャリアプランを思い描こうとしても、中々具体的なイメージが湧かないという人も多いのではないでしょうか。そんな時は、自分に合ったモデルケースを参考にしてみるのが有効です。ここではバリバリ働いていきたいという女性向けのキャリアプラン例をいくつか紹介していきます。

3-1.専門性を磨いてスペシャリストを目指す

出産や育児を理由に仕事を諦めたくないという仕事熱心な女性は少なくありません。「一度離職してもまた復帰したい」「どこでも働けるようなスキルを身に付けたい」という場合には、専門性を高めていくのが有効です。

専門性を高めていく具体的なアプローチ方法としては、資格の取得が挙げられます。例えば、システムエンジニアや看護師を目指すといった方法があります。また、お金の管理が得意であれば、簿記の資格を取得して将来的に税理士として独立開業するという選択肢もあるでしょう。これらはあくまで一例であり、個々人にとって有用となる資格やスキルはまちまちです。今までの経験や実績を振り返って自己分析を行い、理想とする今後のキャリアに必要となる資格・スキルを見出してみてください。

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3-2.女性管理職を目指す

外資系企業では男女間のキャリア差が比較的小さく管理職に就く女性も珍しくありませんが、日系企業ではまだまだ女性管理職が少ないのが現状です。しかし、そんな中でも男女共同参画社会の推進が後押しとなり、女性が管理職として出世するチャンスは増加傾向にあります。管理職になれば給与アップはもちろん、マネジメントスキル向上にも繋がっていくでしょう。キャリアアップを考えるのであれば、管理職を目指してみるというのも有効です。数ある企業の中でも、化粧品メーカーや保険会社は社員の女性比率が高いことで知られています。こういった企業は女性のキャリア形成にも理解が深く、女性管理職も多い傾向にあるのが特徴です。

また、身近に自分のキャリアにおけるモデルケースが存在するとイメージが湧きやすくなります。所属している企業が女性のキャリア形成や多様な働き方の導入に消極的な場合は、外資系企業のように理解のある企業へ転職することも視野に入れておきましょう。なお、働きながら転職活動を進めるには、転職エージェントを活用するのがおすすめです。

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4.ワークライフバランスを重視する女性向けのキャリアプラン例

仕事と家庭を両立させるには、キャリアプランを入念に練っておくことが大切です。ワークライフバランスを重視したキャリアプランには、以下のような例が挙げられます。

4-1.リモートワーク・短時間勤務ができる仕事を選ぶ

キャリアアップも魅力的だけど、仕事とプライベートの両立を重視したいという女性も少なくないでしょう。この場合、まず前提として転勤の少ない仕事や職場を選ぶことが大切です。転勤による引っ越しや職場環境の変化が多いと、キャリアプランが中々固まりません。腰を据えて働くには地域限定社員として働くのが有効な選択肢となるでしょう。

2020年の新型コロナウイルス流行以降はリモートワークを積極的に導入する企業も増えました。在宅で業務を進められる仕事であれば通勤時間も必要ないため、プライベートとの両立が図りやすくなるでしょう。また、短時間勤務が可能な職場であれば育児にも柔軟に対応可能です。仕事や家事に充てる時間をどのように配分するかをイメージして、総合的なバランスを取りやすい働き方や職場を探しましょう。

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4-2.産休・育休制度の整った環境で働く

ワークライフバランスを重視する場合、企業が定めている産休・育休制度は重要なポイントとなります。こうした制度が整っている職場では女性が無理なく安心して働くことが可能です。産休・育休の取得率はもちろん、復職後の支援制度が整っているかどうかもチェックしましょう。また、産休や育休を取る際には周囲の従業員との連携も重要になります。産休・育休からの復職例が多い職場であれば、仕事量の調整や業務の引き継ぎといったサポートがスムーズに行われる傾向が強いです。一時離職・復職する女性の負担が少なくなれば、子育てにも注力することができるでしょう。女性社員がワークライフバランスを取りながら仕事を続けるには、こうした職場の理解が必要となります。今の職場に産休・育休制度やサポート体制が整っていないようであれば、思い切って転職を考えてみるのも有効です。

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自分に合う働き方で充実したキャリアを実現しよう

現代社会は女性の社会進出や多様化の受け入れに積極的な機運となっており、仕事と家庭を両立しながら働く女性も増えています。結婚や出産といったおめでたいライフイベントと引き換えにキャリアを諦めてしまう必要はないのです。理想とするキャリアプランやワークライフバランスと向き合って、自分らしいキャリアを実現してください。


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