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高い年収や外国人と流暢な英語で話すスマートなイメージを魅力に感じて転職を希望する人も多い外資系企業ですが、どのような人が向いているのでしょうか。外資系企業は外国企業が本社であるため、日系企業とはカルチャー、価値観、仕事の進め方などさまざまなものが異なります。この記事では、外資系に向いている人や人物像とはどのようなものか、ご説明します。
外資系企業は、一言でいえば外国人または海外の企業が一定以上の出資をして日本に設立した企業を指します。以下の3つのタイプに大別されます。
外資系企業の特徴には、英語を使用する機会が多い、職場で多くの外国人が働いている、海外との取引が多く海外出張の機会がある、昇給や昇格は成果主義に基づき判断される、などが挙げられます。ただし、外資系でも日系企業に近い雰囲気や社風の企業もあるためケースバイケースといえます。
外資系企業で働くことが向いている人の特徴を5つ取り上げ、それぞれ詳しく解説します。
順番に見ていきましょう。
外資系企業は、ビジネス以上の英語力を持つ人が向いています。ヨーロッパ系やアジア系など本社の言語が英語でない会社であっても、世界共通言語である英語を使っている会社がほとんどです。
全社連絡や業務連絡などは英語が基本となります。日本人同士であっても英語でメールを送ることも多く、翻訳をして読む余裕はないので、英語をそのまま理解できる人が向いているでしょう。
グローバル展開している企業であれば、日本以外にもオフィスがあります。日本はアジアパシフィックに分類されて、シンガポールオフィスや香港オフィスにレポートする場合も多く、現地の少しなまりがある英語であっても聞き取ることができるスペックが必要になります。関連記事:語学力を活かせる仕事がしたい人必見!英語以外も解説
外資系に向いている人の特徴の二つ目に、自分から行動できる力が挙げられます(プロアクティブ)。
日本人は、奥ゆかしさを美徳とする文化があり、自分からアピールすることに抵抗がある人が多いです。しかし欧米では、自分の成果や功績は自分でアピールすることが当然の文化です。アピールをしないと、何も仕事をしていないとみなされてしまう可能性もあるので、積極的にアピールをし、昇給や昇進を勝ち得ていくことができる人が向いています。
日本企業でも近年「働き方改革」は進んでいますが、まだまだ長時間労働こそが仕事ができる証と考える人たちも多いです。しかし、外資系ではこの考え方は当てはまらず、むしろ短時間で成果を出せる人のほうが優秀な人材と評価を受ける場合もあります。プロセスではなく、数値として見える成果や、アピールできる実績がないと評価につながりません。
日本企業では美徳とされた従順さも、やる気のなさと捉えられてしまうこともあります。外資系では、中途採用で即戦力を少数精鋭で採用し、1人ずつに高給を与えます。その分、余剰なヘッドカウント(頭数)はないと考えられるため、1人ひとりがプロアクティブに行動を起こし、確実に企業に貢献することが期待されています。
スキルアップをしたい、自分の付加価値を高めたいというハングリーな人には最適な職場です。スキルアップを望む人には、会社は喜んでバックアップをしてくれます。外部セミナーへの参加はもちろん、希望すれば海外MBAやロースクールに行かせてくれる企業もあります。
関連記事:MBAとは?取得のメリット・向いている人・活かせる仕事を紹介
外資系企業には、変化に敏感な人が向いているといえます。
どのような上司のもとで働くかによって、仕事環境がまったく異なるため、柔軟に対応できる人が向いています。転職も多く、また本国から派遣されている上司については人事異動で本国に帰ることも多いからです。組織変更で、部署名や体制がリストラクチャー(再構築)されることもあります。
企業の方向性である「どういった消費者層にどういったアプローチをして販売していくか」などの方向性も変化します。本国から突然の方向転換を告げられ、今まで注力していた方向とまったく逆方向をめざして努力しなければならないこともあるでしょう。
全般的に、Last-minute changesが多いので、予期せぬ変更があっても戸惑わずに、変化を楽しむマインドがある人におすすめです。「安定」「保守」を好む方にはおすすめできません。
自分の意見をはっきり伝えられる人、自己主張ができる力がある人も、外資系企業に向いています。なお、この場合の自己主張とは、他者の意見を聞かずに自分の意見を押し通そうとするわがままや自己本位とは別物です。
意見を伝える力が必要な背景として、成果主義により、実績を自らアピールする文化があります。分かりやすく論理的な表現を用いて考えや能力、実績や自分の意見をはっきりとアピールし、商談の成約や昇進・昇格などといったチャンスをものにしていくことが必要です。
実績をアピールできることは、仕事への熱意や積極性に富んでいることへの証明にもなります。
外資系企業では、人との摩擦を避けるために遠慮したり、謙遜したり、一歩引いて空気を読んだりすることなどが、必ずしも美徳とは見なされません。
逆に、空気を読んで周囲の意見に合わせすぎると、「意見が無い人」などとネガティブに捉えられる傾向があります。
意見を言えない人は、会議や商談、契約、人事評価など、大事な場面でも力を発揮できなかったり、損をしたりする人とみなされがちです。
年功序列型の会社に入れば、就業年数を重ねるとともに昇給や昇格が見込めますが、外資系では「入社して一生安定」とはいきません。自分でキャリアを築いていく力が求められます。
その意味で、自律してキャリアを描ける、つまりキャリア自律ができる点も、外資系企業への適性が高い特徴の1つです。
キャリア自律では、与えられたレールの上を進むのではなく、自分が将来どうなりたいか、その会社で何をしていきたいのか、具体的なキャリアパスを描き出します。さらに、そのキャリアパスを実現する上で必要な計画や目標を設定し、実現していく必要があります。
関連記事:キャリアプラン作成のための5ステップ
キャリア自律ができる人が外資系企業に向いている理由として、外資系企業では、日系企業で多く見られがちな終身雇用制を採用していません。また、日本のように新卒を一括採用して長期的に育てる概念にも乏しい傾向があります。
外資系企業では、もちろん新卒採用もありますが、採用の現場では個人の年齢や経歴よりも保有するスキルや能力、専門性に着目する傾向があり、中途採用も盛んです。
安定性の面では日系企業に軍配が上がるかもしれません。ただし、外資系企業は実力主義・成果主義のため、実力を発揮できれば高収入を得られる、希望のポジションに就けるなどの可能性に恵まれています。
ここまで外資系企業に向いている人の特徴をご紹介しました。反対に、外資系企業に向いていない人の特徴を理解できれば、外資系企業に向いている人物像をより明確に把握できるでしょう。
順に解説していきます。
安定性を求める性格の人は、外資系には向いていません。外資系企業は、成果主義のため、せっかく入社しても実力を発揮して実績を上げられなければ評価につながらず、昇給や昇格は期待できない可能性があります。その点で、日本企業に比べると不安定な傾向があります。
また、人事異動や中途採用も盛んで、人の入退社が多く、組織の中身や会社の方向性、ルールも常に変化し続ける傾向があります。そのため、変化をあまり求めない人には不向きといえます。
関連記事:「成果主義」で働いてみたい!能力主義との違いや向いている人
積極的に物事に取り組んでいく意欲に欠ける人、自分で進んで行動するのが苦手な人は、外資系には不向きといえます。
外資系企業は成果主義のため、実力を発揮して実績を上げるために、能動的に動いていく必要があります。指示待ち人間タイプの人の場合、成果が出せるチャンスは低いでしょう。
変化のスピードも速く、業務上の問題や課題にぶち当たった場合に、流れに身を任せるのではなく、積極的かつ柔軟に対応して業務を進めていくバイタリティ、チャレンジ精神が不可欠です。
関連記事:問題解決能力とは?意味や実際の身につけ方を紹介
意見を伝えるのが苦手、あるいははっきり意見するのが苦手な人も、外資系企業には向いていない可能性があります。
外資系企業には、空気を読むコミュニケーションは通用せず、自分の意見をはっきり述べて実績や能力、希望をアピールする文化があります。
自分の意見をきちんと言えなければ「意見がない人」と見なされがちです。社内でのミーティングや人事評価に関連する面談、顧客との商談など、大事な場面での成功も難しいと判断される可能性もあります。
日本企業では研修制度が充実しており、個人の適性などを見て職種変更や配置換えが行われるなど、会社側がキャリアアップの可能性を提供する傾向があります。
一方、外資系企業の場合は、個人のスキルや専門性を重視して人員を採用しており、研修の機会もあまり多くありません。採用後は、業務をこなしつつ、自ら今後のキャリアを計画して実行に移していくキャリア自律の取り組みが不可欠です。
そのため、自分がやりたい仕事は何か、得意なことやスキルは何かを考えられない人、自分のキャリアを自己責任で描くことができない人は、外資系には向いていないといえます。
外資系企業に向いている人の特徴としては、ビジネスレベル以上の英語力、実績や貢献をアピールするための行動力や積極性、急激な変化にもついていける柔軟性、などが挙げられます。外資系企業への適性があるかどうかを知りたい場合に、これらのポイントが判断材料になるでしょう。
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【2019年3月26日公開 - 2024年4月10日更新】
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