Javaエンジニアとは?年収・仕事内容・将来性や転職方法などを解説

Javaエンジニアは、IT業界で非常に重要な役割を担い、幅広い分野で高い需要があるJavaエンジニア。将来性も明るい職業として、未経験から目指す人も少なくありません。

Javaエンジニアを目指す際に、具体的な仕事内容や必要な知識、給与などの待遇面が気になっている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、Javaエンジニアの概要や年収目安、具体的な仕事内容や必要な知識・スキルなどを網羅的に解説します。キャリアアップに役立つ資格や将来性、さらには転職を成功させるためのポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
 

1. Javaエンジニアとは

1. Javaエンジニアとは

Javaエンジニアとは、プログラミング言語のひとつである「Java」を用いて、ソフトウエアやシステム開発を行うエンジニアのことです。

Javaは、オブジェクト指向の汎用プログラミング言語であり、安定性や移植性が高いため、企業の基幹システム・Webアプリケーション・組み込みシステムなどのさまざまなプラットフォームで幅広く活用されています。

職業としての高い需要と多岐にわたる活躍の場があることが、Javaを学ぶメリットのひとつといえるでしょう。
 

2. Javaエンジニアの年収目安

2. Javaエンジニアの年収目安

Javaエンジニアの年収は、実務経験・スキル・企業などによって大きく異なるため、一概にはいえませんが、一般的な目安は以下の通りです。

  • 実務経験が1~3年(ジュニアエンジニア):年収300万円~500万円程度
  • 実務経験が3~5年:年収500万円~700万円程度
  • 実務経験5年以上(シニアエンジニアやリーダー):年収は700万円〜1,000万円以上

また、フリーランスエンジニアとして活動する人の中には、プロジェクト単価や契約内容に応じてさらに高い収入を得て活躍している人もいます。
 

3. Javaエンジニアの仕事内容

3. Javaエンジニアの仕事内容

Javaエンジニアの主な仕事内容は、アプリ開発・基幹システム開発・Webサイト作成・組み込み系開発などが挙げられます。実際の現場ではそれぞれが異なる分野に特化しており、エンジニアのスキルやプロジェクトの要求に応じた知識やスキルが求められます。

3-1. アプリ開発

Javaエンジニアの仕事内容として、主にAndroidアプリやデスクトップアプリケーションの開発があります。

Javaは、Android開発において標準的な言語として広く採用されており、モバイルアプリ市場において欠かせない要素です。また、Javaの豊富なライブラリやAPIを活用することで、ユーザーインターフェースの構築やデータベースの操作、ネットワーク通信など、アプリケーションのさまざまな機能を効率的に実装できます。

3-2. 基幹システム開発

企業の基幹システムの開発も、Javaエンジニアの仕事のひとつです。

基幹システムとは、企業の業務運営に不可欠な情報システムを指し、在庫管理・販売管理・人事管理など多岐にわたる機能を備えているのが一般的です。

Javaは安定性と拡張性に優れているため、長期間にわたり大規模なデータを処理する必要がある基幹システムの開発に適しています。特に、Javaのエンタープライズ向けフレームワークである「Spring」や「Java EE」を利用することで、効率的かつ保守性の高いシステムを構築できます。

3-3. Webサイト作成

Javaエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発にも活躍の場があります。

Javaはサーバーサイドのプログラミング言語として広く利用されており、特に大規模なWebシステムや高トラフィックを処理するサイトに適しています。

また、Javaの堅牢なセキュリティ機能により、安全性の高いWebサイトを構築できるため、金融機関や政府機関などの特に強固なセキュリティが求められる分野でも積極的に採用される傾向にあります。

3-4. 組み込み系開発

組み込み系開発もJavaエンジニアの仕事のひとつです。

組み込みシステムとは、家電製品・自動車・医療機器などの特定の機能を制御するために組み込まれるソフトウエアを指します。組み込み系開発においては、リソースが限られたデバイス向けに最適化された「Java ME(Micro Edition)」を用いるのが一般的です。

Javaの移植性の高さと、広範なデバイス対応力を活かし、さまざまな環境で動作する組み込みシステムが開発されています。
 

4. Javaエンジニアに必要な知識・スキル

4. Javaエンジニアに必要な知識・スキル

Javaエンジニアに求められる知識やスキルは多岐にわたりますが、特に重要なのが以下の4つです。

  • オブジェクト指向
  • Java言語の基本
  • フレームワーク
  • データベース・インフラ

4-1. オブジェクト指向

オブジェクト指向の理解は、Javaエンジニアにとって極めて重要な要素です。

オブジェクト指向とは、プログラムを「オブジェクト」という単位で構成し、データと処理を一体化させる考え方です。このアプローチにより、コードの再利用性や保守性が大幅に向上し、複雑なシステムの開発が効率的に行えるようになります。

オブジェクト指向をしっかりと理解しているエンジニアは、品質の高いコードを書けるだけでなく、チーム開発においても非常に貴重な存在です。

4-2. Java言語の基本

Java言語そのものの基本的な理解は、Javaエンジニアとしてのキャリアを築く上で必要不可欠です。

Javaはオブジェクト指向プログラミングの代表的な言語であり、標準ライブラリが非常に豊富なことが特長のひとつです。汎用性の高いJavaの特性を最大限に活かすためには、Javaの基本構文やデータ型、制御構造、例外処理などの基本的な要素をしっかりと理解している必要があります。

4-3. フレームワーク

Javaエンジニアにとって、フレームワークの活用は開発効率を大幅に向上させるための重要なスキルです。

例えば、SpringやHibernateなどのフレームワークは、エンタープライズ向けのアプリケーション開発において広く使用されています。

Springは多様な機能でアプリケーションの構造を整え、テストのやりやすさを向上させます。一方、Hibernateは、データベースとのやり取りを効率化するためのフレームワークです。

4-4. データベース・インフラ

Javaエンジニアには、データベースやインフラに関する知識も必須です。

データベースでは、SQLを用いたリレーショナルデータベース(RDB)や、NoSQLデータベースの理解が求められます。また、RDBでは正規化やクエリの最適化などの技術が必要です。

一方のインフラは、サーバー構築やネットワーク設定、クラウド環境での運用知識が求められます。特に、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールの活用や、インフラの自動化スクリプトの作成ができると大きな強みになります。
 

5. 保有すると良い資格

5. 保有すると良い資格

Javaエンジニアとしてキャリアアップを目指す場合、以下の資格が役立ちます。

  • Oracle Java 認定資格
  • Javaプログラミング能力認定試験
  • 基本情報技術者試験

5-1. Oracle Java 認定資格

Oracle Java 認定資格は、一定レベルのJavaプログラミングのスキルが身についていることを証明する資格です。

Oracle Java 認定資格はJavaの開発元であるOracle社が提供しており、世界中で認知されているメジャーな資格です。

資格は複数のレベルに分かれており、各レベルに応じてJavaの基本から高度なプログラミングスキルまで幅広くカバーできるため、企業によっては即戦力として評価される可能性があります。 

5-2. Javaプログラミング能力認定試験

Javaプログラミング能力認定試験は、Javaに関する知識とプログラミング能力を測るための資格試験です。

この試験は日本国内で広く認知されており、初級・中級・上級の3つのレベルが設定されています。初級ではJavaの基本的な構文やプログラミングの基礎知識、中級ではクラスやオブジェクト指向に関する知識、上級ではJavaを使用した高度なプログラミング技術やデザインパターンに関する理解が求められます。

5-3. 基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、IT業界で働くために必要な基本的な知識を有していることを証明する国家資格です。

この試験では、プログラミングとシステム開発全般に関する幅広い知識が問われます。具体的には、アルゴリズム・データベース・ネットワーク・セキュリティに関する問題が出題されます。

IT全般の知識をバランスよく習得できるため、Javaエンジニアを目指す人が最初に取得を目指すケースも少なくありません。
 

6. Javaエンジニアの需要と将来性

6. Javaエンジニアの需要と将来性

Javaエンジニアの需要は非常に高く、今後も安定して成長すると考えられています。

企業の基幹システムやWebアプリケーション、モバイルアプリなど、Javaの持つ言語としての汎用性が高く、幅広い分野で利用されているためです。

企業は単なるコーディングスキルだけでなく、システム全体を理解し、効率的なソリューションを提案できるJavaエンジニアを求めている点に留意する必要がありますが、将来的には多くのチャンスが期待できるでしょう。

関連記事:「ITエンジニアのキャリアパス設計方法は?職種別・転職モデル例も解説」
 

7. Javaエンジニアの転職

7. Javaエンジニアの転職

Javaエンジニアとして転職を考える際には、実務経験や他言語での開発経験の有無が重視される傾向にあります。ここでは、経験の有無にフォーカスして、ケースごとに転職活動の戦略やポイントなどを解説します。

関連記事:「エンジニア面接の特徴とは?技術質問の意図や答え方も紹介」

7-1. Javaを使った実務経験がある場合

Javaの実務経験がある場合は、その経験を効果的かつ最大限にアピールすることが転職の成功につながります。

例えば、具体的なプロジェクトで担った役割や解決した課題、どのような成果につながったかをアピールすることなどが考えられます。また、Javaを使ってどのように業務プロセスを改善したか、開発チーム内でのリーダーシップを発揮した経験などもアピールポイントになるでしょう。

加えて、 これまでの経験を基に、転職先でどのように価値を提供できるか、また、具体的なプロジェクトでどのように貢献できるかを明確に説明することが大切です。

7-2. Java以外を使った実務経験がある場合

Java以外のプログラミング言語を使った実務経験がある場合は、今後Javaを習得する際の大きな強みとなります。多くのプログラミング言語には共通する概念や構文があり、これらの経験はJavaを学ぶ上でも大いに役立つためです。

どの言語の経験があるかによってJavaの習得のしやすさは異なりますが、独学でJavaを学ぶことで自己学習能力や新しいスキルへの意欲・適応力をアピールできます。

Java以外の実務経験がある場合は、これまでの言語で培ったスキルをどのようにJavaに応用できるかを具体的に示すことがポイントになるでしょう。

7-3. 未経験の場合

Javaエンジニアとして実務未経験の場合は、まずはJavaの基礎をしっかりと学習することが重要です。

基本的な文法・データ構造・オブジェクト指向の概念などを理解した上で、実際にコードを書いて経験を積む必要があります。基礎学習を進める一方で、どのような業務領域を担当したいのかを明確にすることも大切です。

転職活動においては、現在の基盤をもとに自分がどのように成長し、企業に貢献できるかを具体的に伝えられるかどうかが成功の鍵となります。
 

Javaエンジニアでキャリアアップしよう

Javaエンジニアでキャリアアップしよう

Javaエンジニアは幅広い分野で高い需要があり、将来性も明るい職業といえます。さまざまな知識が求められますが、そのぶん活躍できるフィールドが幅広いことがJavaエンジニアの大きな特長です。

キャリアアップを目指すには、Oracle Java 認定資格やJavaプログラミング能力認定試験などの資格取得を目指すのもひとつの方法です。転職活動においては、自身の経験や状況に応じて、適切にアピールすることが重要です。

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