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IT業界はこれからも需要が上がっていくことが期待されている業界であるため、IT業界へのキャリアチェンジを検討している人もいるでしょう。そこで、選択肢の一つとしておすすめなのがシステムエンジニアです。ここでは、システムエンジニアの仕事内容や年収・資格・将来性について解説します。ぜひキャリアチェンジの際の仕事選びの参考にしてください。
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システムエンジニアは、システム開発の設計から運用保守まで幅広い業務を担当します。ここでは、工程ごとの仕事内容を詳しく解説していきます。
まずは要求分析・要件定義の段階で、クライアントに対してヒアリングを行い、クライアントがどんなシステムを求めているのか、どんな機能を必要としているのかを把握します。また、クライアントがシステムに関する知識を持っていない場合、クライアントが抱えている課題や実現したいことなどから必要なシステムや機能について提案することもあります。そして、ヒアリングした内容をもとにクライアントの要求をまとめ、システム全体の概要を定義します。
要件定義で定義した内容をもとにシステムの設計を行います。設計は基本設計と詳細設計の2段階で、まずシステムの操作方法や大まかな構成、レイアウトなど大枠を基本設計で決めていきます。次に、詳細設計の段階では基本設計で決めた内容をもとに、どんな機能を搭載するか、どのようなアルゴリズムでコーディングを行うのかなどより仕様を細かく設計していきます。ちなみに、システムエンジニアの業務の中でも基本設計・詳細設計までの工程を上流工程と言います。大規模システム開発に携わるシステムエンジニアの場合、上流工程までの業務しか担当しないケースも多いです。
システムの設計が決まったら、開発に取り掛かります。前述した上流工程に対し、開発以降の工程を下流工程と言います。開発の段階では、詳細設計書をもとにプログラミングコードを書いていきます。そして、コードに間違いがないかデバッグ作業をしたり、上司にコードを見てもらって質の悪いコードがないか確認するコードレビューを受けます。大規模システムに携わる場合、コーディング業務はプログラマーの仕事であり、システムエンジニアは開発には携わらなかったり、コードレビューのみのケースも多いです。
そして、開発が完了したら実際に設計通りに動作するか、ミスがないかテストして確認します。テストの段階に関しては、こちらもテスト業務に特化したテスターがいたり、プログラマーがテスト業務を行ったりするため、システムエンジニアはテスト計画を作成する程度で実際にテスト業務を行うことは少ないです。
案件によっては、開発後も運用や保守業務を行います。運用とはシステムの利用に必要な作業をしてトラブルを未然に防ぐことで、保守とは機能を追加したり改修を行う業務を言います。また、障害対応も運用・保守業務に含まれます。運用・保守業務に関しては、銀行や官公庁などの大規模システムで必要になることが多いです。運用・保守が必要なシステムの場合、要件定義の段階で運用・保守に関する計画も立てます。
システムエンジニアの年収はおよそ400万円～600万円とされていますが、スキルや経験、務めている業界によって異なります。また、IT業界はピラミッド構造ができあがっており、システムエンジニアは所属している企業がピラミッドのどの位置にいるかにも年収に大きく影響します。それ以外にはシステムエンジニア本人の技術力も年収に影響し、特に所属している企業の業界で必要とされている技術の実務経験があれば昇給しやすい傾向があります。
IT業界は不況でも需要が大幅に減るどころか需要が増えている業界です。そのため、システムエンジニアの年収も不況に影響されにくい傾向にあります。安定して稼ぎたい人におすすめの仕事と言えるでしょう。
システムエンジニアの仕事に役立つ資格として、まず挙げられるのが基本情報技術者試験です。基本情報技術者試験はエンジニアにとって入門的な立ち位置の国家資格であり、システム開発に必要なIT技術に関する知識やシステム開発に必要なマネジメントの知識が問われます。難関資格として認知されており、若いシステムエンジニアにおすすめの資格です。次におすすめなのが、基本情報技術者の上位資格にあたる応用情報技術者試験です。こちらは経験豊富なシステムエンジニア向けの資格であり、より実務に関連する高い経験・知識をアピールするのに役立ちます。
また、応用情報技術者試験の上位資格にあたる高度情報技術者試験にあたるシステムアーキテクト試験もシステム開発に携わるなら取得する価値はあるでしょう。こちらはネットワークエンジニア向けの資格であり、システム開発の上流工程を担う人がスキルを証明するのに役立ちます。
システムエンジニアとして働くにあたって、技術的なスキルは必須です。コンピューターをはじめとしたハードウェア全般に関する知識はもちろん、それ以外にもプログラミング言語やネットワークに加え、システムの設計図を作るための設計力も求められます。ちなみに、システムエンジニアとしていきなりシステムの設計を行うのは全体のイメージを掴みにくいため、プログラマーとして経験を積んでからシステムエンジニアにキャリアアップするケースが多いです。また、ネットワークなどインフラ周りはインフラエンジニアが設計などをリードすることになるため、システムエンジニアはどちらかと言うとインフラよりも開発に関する深い知識と経験が必要となります。
また、システムエンジニアは要求分析・要件定義の段階でクライアントからヒアリングをしたり、予算などの折衝を行ったりします。それ以外にもプログラマーをまとめる業務も行うため、様々な人と円滑なコミュニケーションを取れるコミュニケーションスキルは欠かせません。そして、システムを開発するために必要な予算や人員の調整に加え、納期通りにシステムを完成させる必要があることから、マネジメントスキルも求められます。
システムエンジニアのキャリアプランの例としては、システムエンジニアとして経験を積み、プロジェクトマネージャーなどの管理職になるケースが一般的です。前述したように、システムの仕組みを理解していないのにいきなり設計を行うのは難しいことから、数年プログラマーとして経験を積んだ後にシステムエンジニアにキャリアアップし、最終的にプロジェクトマネージャーになるケースはよくあります。仕事を段階的に理解するという意味でも自然な流れと言えるでしょう。
また、エンジニアに関しては正社員だけでなく、フリーランスでも活躍できる場が多いです。そのため、より年収を上げたい、色々な現場を経験してみたいという場合はある程度の経験を積んだ後に独立し、フリーランスのシステムエンジニアとして働くという選択肢もあります。その他には、システムエンジニアの経験を活かし、ITコンサルタントやITアーキテクトなど別の職種に就く人もいます。
IT関連のテクノロジーは日常生活に欠かせないものであるため、システムエンジニアは今後も需要が大きいことが想定されます。中でも設計などの上流工程の業務に携われる人材は特に不足していることから、仕事に困る可能性は低いでしょう。そのため、手に職をつけて安定して働きたい人は、ぜひキャリアの選択肢としてシステムエンジニアを検討してみてください。
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