オフィスでノートパソコンを使って話し合う4人の同僚。

DevOpsエンジニアは、開発から運用まで幅広い領域で仕事をする職種です。他のエンジニア職と比べるとまだまだ知名度が低く、DevOpsエンジニアについてよく知らない方も多いのではないでしょうか。ここでは、DevOpsエンジニアの仕事内容などについて詳しく紹介していきます。DevOpsエンジニアに興味がある方はぜひ参考にしてください。

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1.DevOpsエンジニアとは?

DevOpsエンジニアとは、システムの開発からインフラの構築などさまざまな業務を担うITジェネラリストのことです。ここからは、DevOpsエンジニアがどのような仕事なのかについて詳しく解説します。

1-1.DevOpsとは

DevOps(デブオプス)のDevは開発チームを意味する「Development」、Opsは運用チームを意味する「Operations」という2つの単語を組み合わせて作られた言葉です。開発チームと運用チームがそれぞれ連携し協調し合うことによって、スピーディーかつフレキシブルにソフトウェア開発を行っていくという概念です。通常アプリケーション開発を行う場合、アプリケーションソフトウェアの開発を行うチームと、開発したアプリケーションソフトをエンドユーザーに提供・管理・保守を行う運用チームに分かれています。システム開発の現場では、それぞれ目的が異なる開発チームと運用チームが対立することが少なくありません。この対立で作業が非効率となり、エンドーユーザーへの提供に支障をきたしてしまうのです。2つのチーム間の隔たりをなくすことにより、開発スピードの維持とサービスの安定運用が可能になります。

1-2.DevOpsエンジニアの役割

DevOpsエンジニアは、DevとOpsの両方の視点で作業を行います。開発から運用まで対応できる幅広い知識とスキルが求められるジェネラリストであり、プロジェクトをスピーディーかつ円滑に進めるのが役割です。開発チームと運用チームの間に入って上手くコミュニケーションを取り持ちながら、システムの質を損なわずにプロジェクトのスピードアップを図ることが求められます。

1-3.DevOpsエンジニアの仕事内容

DevOpsエンジニアの仕事内容は、所属する企業やチームなどによって異なります。主な仕事内容は、「CI / CD環境の構築、運用」「バージョンやライブラリの管理」「DevOps式の組織文化の浸透」の3つです。

  • CI / CD環境の構築、運用

CI(継続的インテグレーション)はアプリケーションコードを変更し、ビルドからテストまで自動的に行う手法のことです。CD(継続的デリバリー)は、テストに通過したソフトウェアを自動で本番環境にアップできる手法のことです。CI / CDを実践するために、DevOpsエンジニアは必要なステップを自動化するパイプラインを構築します。

  • バージョンやライブラリの管理

複数のエンジニアが在籍するチームでシステムを開発すると、それぞれが各々のタイミングで変更を加えるため、誰がいつ変更を加えたのか分からなくなったり、変更点が重複してしまいます。この問題を解決するためにツールで変更を管理すると、人的ミスを防いで不具合が起きたときの対応がしやすくなるというメリットがあります。また管理ツールの導入や管理方法の構築・運営などを行うのもDevOpsエンジニアの仕事です。

  • DevOps式の組織文化の浸透

DevOps式の組織文化とは、「Respect(お互いに尊重し合う)」「Trust(お互いを信頼し合う)」「Healthy attitude about failure(失敗に対する健全な態度)」「Avoiding Blame(非難しない)」の4つのことです。DevOps式の組織文化を浸透させることで、旧来の組織文化における課題改善を目指します。部署やチーム間での相互理解やスムーズに情報共有できる環境を構築するのが大切な役割です。

2.DevOpsエンジニアに求められるスキルは?

DevOpsエンジニアには、開発から運用までに使用するツールや最新テクノロジーなど幅広い知識と理解力が求められます。DevOpsに関する知識は1度覚えたら終わりではなく、最新のものに更新しつつ、さらに増やしていかなければいけません。常に新しいことを学習する姿勢が大切です。サーバー負荷に対するスケーラビリティ確保の経験も必要です。スケーラビリティとはシステムの拡張性のこと。サーバーにかかる負荷を状況に応じて分散し、システムを柔軟に拡張していく能力が求められます。また、ネットワークとインフラに関する知識もあると良いでしょう。

サーバーを常時稼働させた状態で、安定したネットワーク設計が必要となります。インフラの構成管理がきちんと行われていれば、効率的にシステム運用ができるでしょう。スクリプト言語のプログラミングスキルもあると重宝されます。DevOpsエンジニアが使用する構成管理ツールの言語は、スクリプト言語であることが多いからです。その他、外部からの攻撃に対処するテストスキルやセキュリティ対応能力、チームと円滑に作業を進めるためにコミュニケーション能力や協調性、マネジメントスキルも重要となります。

3.DevOpsエンジニアが持っていると役立つ資格とは?

DevOpsエンジニアとして働く上で、関連する資格を持っておくと就職や転職に有利になる可能性があります。資格を持っていると、その人が一定のレベルの知識を保有している証明になるからです。DevOpsエンジニアが持っていると役立つ資格は、以下の通りです。

  • AWS認定DevOps Engineer Professional (DOP)

AWSのプラットフォームを使用したプロビジョニングや運営、管理に関するスキルを証明できる資格です。2年以上のAWS環境を使ったDevOpsの経験が求められるため、難易度の高い資格だといえます。AWS認定資格はプロフェッショナル(上級)の他に、クラウドプラクティショナー(入門)、アソシエイト(中級)といったレベルがあります。

  • Azure DevOps Engineer Expert

Microsoftが提供するAzureの開発者もしくは管理者として認定を受けることが前提の資格です。Azureを開発、管理する能力を示せる上級者向けの資格で、DevOps戦略の設計や各種プロセス、インフラ実装といった知識が幅広く問われます。

  • Professional Cloud DevOps Engineer

Google Cloudプラットフォームを使用できる実力があるエンジニアであることを証明する資格です。業界経験3年以上の方を対象とした資格試験で、難易度は高めに設定されているといわれています。

  • Linux Professional Institute DevOps Tool Engineer

ソフトウェア管理やシステム管理の分野での経験があるエンジニア向けの資格試験です。以前は英語しか対応していませんでしたが、2019年7月以降より日本語での試験もスタートしました。

4.DevOpsエンジニアの年収レベルは?

DevOpsエンジニアの場合、企業や業界、求められるスキルなどによって年収の差が大きく変動します。年収を調べる時期や求人サイトによって少し変わりますが、平均年収は約520万円だといわれており、最低でも500万円以上に設定されているケースが多い傾向にあります。豊富な経験や知識、技術力などが備わっていれば、初年度から年収600から700万程度稼ぐことも可能です。マネージャークラスまで昇格すると、年収が1,000万円を超えるケースも考えられます。また外資系企業ではDevOpsエンジニアの評価が高いため、さらに年収が高額になる可能性が高いでしょう。

5.DevOpsエンジニアの将来性

DevOpsエンジニアは、急激に人気が高まってきた職種です。日本でも徐々にDevOpsの手法を導入する企業が増えてきているため、今後もDevOpsエンジニアの需要が高まると考えられます。さまざまな分野でIT化やデジタルトランスフォーメーションが進んでいることもあり、システム開発の期間を短縮し、柔軟に対応する必要があるのです。また、リリース後もユーザーからのフィードバックを受けて、常にサービスを向上していくことが求められる時代です。リリース後の改善もスピーディーに行うことが求められるため、DevOpsエンジニアの存在がますます必要不可欠なものとなることが予想されます。

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開発チームと運用チームの架け橋となるDevOpsエンジニアは、今後ますます活躍する場所が増えていくことでしょう。DevOpsエンジニアの求人を効率よく探すなら、DevOpsを導入している企業のエンジニア求人が多数掲載されているマイケル・ペイジを利用するのがおすすめです。DevOpsエンジニアの職を探している方は、マイケル・ペイジに登録してみてはいかがでしょうか。
 

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