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この頃、ビジネスアナリストという職業について耳にする方も多いでしょう。しかしビジネスアナリストの具体的な仕事については、まだあまり知られていません。この記事では仕事内容を初め、ビジネスアナリストの必要性や将来性についても解説します。どのような資質を持った人に向く職業なのかもわかるようになっています。
ビジネスアナリストの求人
ビジネスアナリストは、まだそれほどポピュラーな職業ではありません。この章では、ビジネスアナリストの仕事内容と役割を示しながら、ビジネスアナリストがどんな職業なのかを説明します。
組織内に存在する課題を、組織内のあらゆる情報源を駆使して発見し解決する手法をビジネスアナリシス(業務分析)と言います。ビジネスアナリストとは、組織の中でビジネスアナリシスを担当する人のことです。ステークホルダー(企業のあらゆる利害関係者)の内にある真のニーズを引き出し、満足の行く形で解決するのが仕事です。しかし、時にはステークホルダー自身が真のニーズに気づいていないことがあります。思い込みのニーズに従ってプロジェクトを進めると、多くの人の満足につながらない結果を招きます。ビジネスアナリストはコミュニケーションによってユーザーから真のニーズをゆっくりと引き出し、それに対応する解決策を提案・実行します。
ビジネスアナリストと似た職業にデータアナリストがあります。どちらの職業もデータを処理して分析し、その情報を企業にフィードバックして競争力の向上につなげるという側面を持ちます。そのため、しばしば混同されますが、ビジネスアナリスティクスはデータアナリスティクスの1分野です。ビジネスの意思決定のためのデータの分析で、主に履歴情報を利用してデータがビジネスに与える影響を予測します。現状とすり合わせて各部署と連携し、マーケティングや顧客サービス、セールスなどを向上させます。データアナリスティクスは履歴情報以外の地理的要因や季節的要因などのあらゆるデータを分析して重要な洞察を与えますが、ビジネス上の意思決定には直接かかわりません。
ビジネスアナリストの役割は各業務の現状を理解した上で、経営層やビジネス部門の意向を開発部門に伝えることです。具体的には4つの役割があります。ビジネスアナリストは、まず(1)経営層やビジネス部門のビジネスにおける目標を明確にします。(2)聞き取りの際にはユーザーの思い込みのニーズに惑わされず、真のニーズを引き出すよう努めなければなりません。プロジェクトの失敗の多くは、要件定義にあると言われています。ビジネスアナリストは(3)プロジェクトの要求と要件をきちんと定義して、開発サイドなどの現場に伝えます。(4)プロジェクトの妥当性を確認することも大事な役割です。以上のようにビジネスアナリストの大きな役割は、プロジェクトにかかわる各セクションの間に入ってコミュニケーションの仲立ちをすることです。
この章では、日本でのビジネスアナリストの現状について解説します。
日本では、ビジネスアナリストが職業として確立されていないのが現状です。そのため、ビジネスアナリストの肩書で仕事をしている人はごくわずかにとどまります。各部署間を取り持ちビジネスアナリストのような役割を果たしている、潜在ビジネスアナリストともいうべき人が一定数いますが職種として確立していないため、各部署が調整役を押し付けあって機能しないこともしばしばです。プロジェクトのたびに限定的な調整役が置かれ、プロジェクトが終わると本来の仕事に戻ります。恒常的に企業のビジネスプロセスの管理・変革を専門に扱うポジションは少なく、存在しない企業も多数です。ビジネスアナリストを養成する仕組みがないこともネックとなっています。
ビジネスアナリストは経営や事業とIT部門などを結び付ける役割を担っていますが、日本の企業では担い手がいないという思い込みから外部のIT企業に任せてしまうことも多いです。多くの場合はシステムエンジニアやプロジェクトマネージャーがビジネスアナリストを兼ねており、潜在的なビジネスアナリストとなっています。日本にはビジネスプロセスが常に変化するという認識を持っている企業が少なく、ビジネスプロセスをその都度管理、改善していくという考えがないことがビジネスアナリストが育ちにくい原因です。今後はビジネスアナリストの役割を明確化して、潜在的に役割を担っている人材をビジネスアナリシスの専門要員であるビジネスアナリストとして育成することが課題となっています。
ビジネスアナリストに求められるスキルは多岐にわたります。まず必要なのが、ビジネス的感覚です。専門的な判断力を持って過去の事例から得られた知識を提示したり、会社を取り巻く社会情勢を理解したりすることによって問題解決への道筋を正しく選択する能力になります。多くの情報を取捨選択して適切に情報を抽出し、分析する力も重要です。そして、何よりも大切なのがコミュニケーション能力です。ビジネスアナリストはプロジェクトでハブ的な役割を果たし、多方面とコミュニケーションをとらなければなりません。
現在のところビジネスアナリストになるのに資格は必要ではありませんが、ビジネスアナリストとしての能力を示せる資格としては、CCBA・CBAPがあります。これはビジネスアナリシスの普及団体であるInternational Institute of Business Analysis(IIBA)が認定しているものです。どちらの認定も、ビジネスアナリストとしての実務経験を必要とします。
日本でも、ビジネスアナリストという職種で採用している企業が少ないながらも存在します。そのような企業はビジネスアナリストの必要性を理解しており、相応の賃金を支払っている傾向があります。調査する求人情報サイトや調査の時期によって変化しますが、一般的な職種よりもかなり高めの賃金設定となっており、平均年収は700万円台半ば~700万円台後半です。ほかの職種と同様に経験やスキル、勤務先によって年収に大きな差があり、ある調査では460万円未満~1300万円台以上までの幅があります。
これまで日本企業の多くは、ビジネスアナリシスの存在意義に気づいていませんでした。そのためITプロジェクトの多くが、要件定義の取りまとめがうまくいかず失敗に終わっていました。中立的な立場で要件定義を取りまとめられるのが、ビジネスアナリストのメリットの1つです。欧米ではすでに多くのビジネスアナリストが活躍していますが、日本でもその存在意義に気づき専門要員として採用する企業が出始めています。ビジネスアナリストの能力を測る試験CCBAも、日本語で行われるようになりました。ビジネスアナリストはプロジェクト成功のカギとして、今後需要が高まると考えられます。
BABOK(Business Analysis Body of Knowledge)はIIBAによって制定された、グローバルスタンダードとして確立されているビジネスアナリシスの知識体系をまとめたものです。BABOKがビジネスアナリストに必要なものとして挙げている6つのコンピテンシ(高い成果を上げている人に共通して見られる行動特性)は、4つのソフトスキルと2つのテクニカルスキルです。ソフトスキルは分析思考と問題解決・行動特性、コミュニケーションスキル・人間関係のスキルになります。ビジネス知識としての企業や業界、組織に対する理解と、ツールとテクノロジーがテクニカルスキルです。
問題解決能力やコミュニケーション能力がもともと高い人は適性があるといえますが、そうでない人も最初から適性がないという判断をする必要はありません。ソフトスキルは仕事の現場で、仕事をしながら身に付けて行けばよいものです。ツールやテクノロジーに関する理解や取り扱いは努力次第で一気にレベルを上げられるため、まずはテクニカルスキルをしっかり身に付けましょう。BABOKを見る限り、誰にでもビジネスアナリストとして活躍できるチャンスはあります。
ビジネスアナリストは日本ではまだ馴染みのない職種ですが、テクニカルスキルを身に付け経験を積むことで誰にでもなれるチャンスがあります。資格も必要ありません。ビジネスアナリストの求人は、職業として確立している外資系企業や大手企業に多く見られます。これらの求人が集まるマイケル・ペイジなら、希望するビジネスアナリストの仕事がきっと見つかるはずです。
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