データチャートを指しているプレゼン中のビジネスマン。

マーケティングは企業の販売戦略を大きく左右する重要なポジションであり、優秀な人材が求められています。マーケティング職は所属業界や働き方によって高収入が実現できるため、求職者にとっても魅力的な仕事です。本稿では外資系への転職で効率的な年収アップを目指すための情報として、マーケティング職における収入事情や重要ポイントを紹介します。
 

1.外資系マーケティングの年収の特徴

外資系企業の収入事情は日系企業と異なる点も多いため、まずは外資系マーケティングの年収について基本的な情報を見ておきましょう。

1-1.結果を出せば報酬アップしやすい

外資系企業では「成果主義」と呼ばれる経営方針を採用しているところが多く見受けられます。成果主義では仕事のプロセスよりも「結果」が重要視され、マーケティング職における結果とは即ち「売上」です。自分の仕事が商品やサービスの売上に繋がったと評価されれば、外資系企業のマーケティング職は年齢を問わず高収入を実現することができます。外資系のマーケティング職も入社時から高収入という訳ではなく、20代前半は下積み時代となるのが基本です。仕事に慣れて一人前になるまでは、一般的なサラリーマンと同水準の年収となります。しかし下積み時代が終わって経験値・スキル・知識が備わると、外資系マーケティング職の年収は大きく伸びる傾向があるのです。これは任せられる仕事が増えて結果を出しやすくなることが、年収アップに影響していると言えるでしょう。

1-2.国内企業よりも年収が高い傾向にある

外資系企業のマーケティング職は、国内企業に比べると全体的に給与水準が高めとされています。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は約458万円という結果になりました。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」では、大卒者の平均初任給が22万8500円となっており年収に換算すると274万2000円です。もちろんこれらのデータには外資系企業のものも含まれていますが、1つの基準として覚えておきましょう。

これに対して外資系企業のマーケティング職は平均年収700~900万円と言われており、大卒者の初年度年収も350~500万円と高い水準です。外資系以外のマーケティング職に目を向けてみると大手のメーカー・販売店だと年収700万円前後、Webマーケティングを専門的に行っている会社が500万円と言われています。外資系企業ではマーケティングを重要視する傾向が強く、優秀な人材を確保するためによりよい待遇を用意しているところが多いのです。所属している日系企業の給与待遇について不満がある場合は、外資系企業への転職を視野に入れてみてください。

関連記事:外資系企業の年収に見られる特徴!日本企業との違いは?

1-3.企業規模に比例して報酬が上がる

多くの職種にも言えることですが、外資系マーケティング職では特に企業規模に比例して給与水準が高くなる傾向があるので留意しておきましょう。マーケティングでは情報の「質」と「量」が物を言いますが、大企業では扱う情報の量が膨大になるためマーケティング職の重要性が高くなります。自分の仕事にやりがいを求める人にとっても、大企業のマーケティング職はおすすめの仕事です。大企業におけるマーケティング職は、順調にキャリアを重ねていけば年収1000万円以上になることも珍しくありません。例えば日系企業の三井不動産株式会社では、マーケティング職の年収が約1600万円という事例があります。アメリカに本社を置く外資系企業のリーバイ・ストラウスジャパン株式会社やアメリカンホーム保険会社でも、マーケティング職が年収約1500万円を実現しているのです。
 

2.マーケティングの給与はどのくらい?年代別で紹介!

  • 20代前半: 約360万円
  • 20代後半~30代: 約460万円
  • 40代: 約540万円
  • 50代: 約620万円

外資系に限らず日系企業も合わせると、マーケティング職の平均年収は約430万円と言われています。この数字自体は先に述べた日本の平均年収と大きな差はありませんが、マーケティング職は年齢を重ねるに連れてどんどんノウハウや知識が見に付くため収入も上がりやすいという点が特徴です。20代前半の年収は約360万円となっていますが、1人前として認められる20代後半から大きく伸び始めて30代では約460万円になります。この時点で日本全体の平均年収を上回り40代で約540万円、ピークとなる50代では約620万円です。
 

3.マーケティングで年収が高い業界や職種は?

一口にマーケティング職と言っても、実際は専門領域に応じて職種が細かく枝分かれしています。マーケティング職は業界や職種によっても年収事情が異なるため、年収アップを狙って転職する場合は事前にチェックしておくことが大切です。職種別に見てみると、マーケティング職の中で高収入を実現しやすいのはデータアナリストとなっています。情報分析のスペシャリストであるデータアナリストはデジタル化が進んでいるビジネス界で活躍の場が広く、平均年収は約560万円です。市場調査に特化したリサーチ職も平均年収約525万円という高い水準になっています。業界別に見ると金融・保険・医薬品・医療系のマーケティング職は高年収となるケースが多いです。

また、マーケティングは企業の経営戦略における根幹的な部分を担う業務と言っても過言ではありません。この特性上、クライアントが抱える経営課題を解決するコンサルティングサービスもマーケティング職にカウントされることが多いです。コンサルティングには経営者目線での判断力や会社経営の知識も要求されるなど専門性が高いため、一般的なマーケティング職であるWeb広告代理店よりも高年収になる傾向があります。

関連記事:外資系コンサルの年収はどのくらい?転職方法もチェックしよう!

4.年収が高いマーケターの特徴!

外資系マーケティング職は実力社会となっているため、高年収を実現できるか否かは自分次第とも言えます。ここからは年収が高いマーケターに共通する特徴を解説するので、転職活動や仕事に取り組む際の参考にしてみてください。

4-1.新しい知識やスキルを意欲的に習得している

マーケティングでは消費者動向や世の中の動きを敏感に察知する必要があり、情報収集のアプローチも日進月歩で進化しています。こうした仕事で結果を出し続けるためには、自らのスキルや知識も意欲的に磨いてアップデートしていくことが大切です。例えばデジタル化が進んだ影響で、マーケティング界隈ではYouTubeやTikTokといった映像メディアを活用した戦略展開も重要性を増しています。時代の流れに即したマーケティングを実現すれば売上アップに繋がるため、マーケターとしての評価も向上していくでしょう。

新しいことに対して積極的な姿勢を見せる人材は、環境やトレンドの変化にも柔軟に対応できるためマーケターとしての素質があります。分かりやすく実力をアピールしたい、新しい知識を体系的に身に付けたいといった場合は資格の取得を目指すのもおすすめです。その場合はまず汎用性の高いWebマーケティング関連の資格をチェックしてみてください。

関連記事:Webマーケティングの年収は?給料相場や年収を上げる方法!

4-2.専門の領域を持っている

優秀なマーケターとして活躍している人たちは、それぞれ専門の領域を強みとしているケースが多いです。前述の通りマーケティングは専門分野ごとに職種が細分化しているため、専門的なスキルを身につけていると成果を上げやすくなります。高度な専門知識を持った人材は希少価値が高く、好条件の給与待遇で転職できる可能性が高いです。インターネット上でのマーケティングが一般化している現代ビジネスシーンにおいては、拡散力の高いSNS運用の専門スキルを身に付けておくと活躍の場が広がるでしょう。Web広告の市場も拡大が続いているため、マーケターとして専門的に扱えるようにしておきたいところです。Webマーケティングを突き詰めるのであれば、SEO対策の知識を学ぶのも良いでしょう。

4-3.マネジメント職に就いている

マーケターに限ったことではありませんが、チームメンバーを束ねるマネジメント職に就いている人材は責任の大きさに比例して収入も高くなります。マネジメント職として任命されるためには、マーケティング以外のスキルも磨く努力が必要です。チーム間や経営層と良好な関係を築くコミュニケーションスキルや、仕事のスケジュール管理、各人材が持つスキル把握など、数値として表せない人間的な能力が多く求められます。大企業になるほどマネジメント職が束ねるチームの規模も大きくなるため、給与水準も高くなる傾向にあるので留意しておきましょう。
 

マーケティングは転職で収入アップを実現できる!

マーケティング職は自分のスキルや仕事の成果次第で高収入が狙える魅力的な仕事です。特に大企業や外資系企業への転職は収入アップの期待値が高く、仕事における大きなやりがいも待っているでしょう。職種や業界によって平均年収にはある程度の差が見られますが、高収入を実現できるかどうかは自分次第です。新しい知識や専門スキルは積極的に学んで、人を束ねるマネジメントスキルも磨いていきましょう。
 

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