職務経歴書とは、企業の求人へ応募する際、履歴書とともに提出を指定されることが多い書類です。職務経歴書は書き方を工夫することで就活の大きなアピールにつながります。この記事ではこれまで培ってきた営業実務について、どのように書くと採用担当に伝わりやすいのか、書き方のポイントについてまとめました。ぜひ参考にして下さい。
 

1.職務経歴書で採用担当が注目するポイント

営業職経験者が転職活動をする時、採用担当者が職務経歴書で注目するポイントは大きく分けて3つあります。それは「取り扱っていた商材はどんなものか」「どのような顧客を担当したか」「実績はどれくらい上げたのか」です。採用担当者はこれらのポイントを踏まえ、応募者のスキルや経験値を判断しようとします。この段落ではこの3つのポイントの詳細についてそれぞれまとめました。

1-1. 取り扱った商材は何か

職務経歴書にはこれまで自分がどのような商材を取り扱ってきたのかを書くようにしましょう。商材について書く時には、できる限りサービスや商材について具体的に記載することが大切です。商材を具体的に記載することによって、採用担当者も応募者がこれまで経験してきたことを明確にイメージしやすくなり、結果として評価につながります。また、具体的に記載することでどれだけ商材やサービスについて知識を得るために勉強を行ってきたのか、といった努力家の一面をアピールすることもできます。

1-2. どんな顧客を担当したか

営業職は「法人営業」と「個人営業」の2つに大きく分けることができます。その中でさらに「既存顧客深耕中心」「新規開拓中心」の2つに分けることができます。これまで担当してきた顧客や中心に行ってきた営業スタイルに違いがある時には、職務経歴書にもそれをわかりやすいように書くことが大切です。どれを中心に行ってきたかによって培われて来たスキルが異なってくるため、自分が担当した顧客の種類や営業職スタイルをしっかり記入しましょう。

もし両方行っていた場合は、どのタイプをどれくらい行っていたのかなど具体的な割合を記入することがおすすめです。それぞれの割合を記載することで採用担当者も応募者がこれまで行ってきた営業職のイメージをつかみやすくなります。

 

1-3. どんな実績をあげたか

職務経歴書にはこれまでの実績の記入は欠かすことができません。採用担当者が応募者の実績で注目する一番のポイントは「達成率」と「直近の実績」です。その次に「社内表彰実績」と「成約件数」にも注目しています。ここで重要なことは、応募者の実績が客観的に伝わることです。仮に景気の影響で自分の実績がアピールできない場合は、「トピック的受注」や「部内の順位」をアピールする方法や「対前年比実績」などをクローズアップし、強くアピールをしましょう。

万が一これらのような具体的なデータや数字で客観的にアピールすることが難しい場合は、エピソードを記入しても問題ありません。営業職を行う中で特に努力したエピソードや認められたエピソードなどを具体的に交えることでスキルや経験を評価してもらいやすくなります。

 

2. 営業向け職務経歴書の書き方のポイント

採用担当者は面接をする際、応募者について深く知りたいと考えています。そのため先方に提出する職務経歴書にも

  • 「どんな部署にいたのか」

  • 「どのような業務をしてきたのか」

  • 「業務の特徴は何か」

  • 「業務を行うためにどんなことをしてきたか」

  • 「いつからいつまでその部署にいたのか」

などをしっかり盛り込み、分かりやすく伝わるように意識して記入する必要があります。経歴の概要を長くするとごちゃごちゃして見づらくなるため、3行から4行内にまとめることがベストです。

 

また、採用担当者は応募者を面接する時に会社の方針や社風に合うかも判断しています。そのため採用担当に自分の仕事に対する姿勢をアピールすることも大切です。アピールする要素には

  • 「応募先や業界全体に対する考え」

  • 「自らが目指している仕事」

  • 「自分の強みと補足」

  • 「大切にしている考えや信念」

などがあります。これらを職務経歴書に簡潔にまとめ、仕事に対する姿勢を採用担当者にしっかり表すようにして下さい。

 

3. 業種別営業向けの職務経歴書の書き方

この段落では営業向けの職務経歴書の書き方について業種別にまとめました。自分がどのタイプに当てはまるかをチェックし、職務経歴書を書く時の参考にして下さい。

3-1. 個人営業

個人向けの営業職の場合は主に新規開拓に関する能力を求められることが多いです。その能力をアピールするためには、職務経歴書に新規開拓の営業実績を具体的に記載したり、アプローチ方法を強調して書いたりすることがおすすめです。売上の数字を記載する時には達成率や順位など客観的にこれまでの実績を判断することができる要素を併記するといいでしょう。さらに、自分の営業スタイルや営業戦略など、これまで顧客対象に対してズレが生じることなく効率的な営業を行うことができたのかもしっかりアピールすることも大切です。自らの売りを積極的に記入するようにしましょう。

3-2. 法人営業

法人の営業職の場合、採用担当者は応募者がどのように実績に裏打ちされている提案型営業を行ってきたかをチェックしています。そのため職務経歴書には客観的に判断しやすいデータや数値をしっかり記入しましょう。例えば担当してきた地域・商品・実績などです。また自らが営業する時の手法についても具体的に記入しましょう。データの記入に加え、自らの営業に対する戦略や企画の提案能力、営業スタイルなどを記入することもおすすめです。これらは数字に落とし込みにくいようですが、自らの営業能力をアピールする時に説得力が強くなります。また、職務経歴書がビジュアルの面からも映えるように網掛け・罫線などを取り入れて工夫するようにしましょう。

3-3. メーカー

メーカーの場合は企画提案力やコーディネート力が重視されます。コーディネート力とは技術者と技術者の間をつないで取り持つための能力のことです。メーカーの営業職は特に経験者が優遇される傾向があります。職務経歴書には自らの経験値をアピールするために、これまで自らが行ってきた提案型営業の内容や取り扱ってきた商品、具体的な顧客の名前などをしっかり記入しましょう。提案型営業に関しては、特に自らの営業戦略や仕事を行う時に工夫したポイントを簡潔に書くとより効果的です。また、売上などの数値で客観的な視点を持たせるとわかりやすくなります。その際は支店内順位や昨年対比も併記するようにして下さい。
 

サンプルも参考にしてみよう

営業職は数字を使用して実績を客観的に表すことができます。そのため他の職種と比較しても実績をアピールしやすい職種だと言えるでしょう。これまで自分が行ってきた仕事を振り返りながら、具体的で客観性のある実績を語ることができるよう整理することが大切です。ネットなどでも過去に作成された職務経歴書を見ることができるので、作成に迷った場合はぜひ参考にして下さい。
 

メールマガジン登録

転職やキャリアアップで一歩先に行くための情報を受け取ることができます

アプリをダウンロード

App Storeからダウンロード Google Playで手に入れよう