外資系は実力主義なので、日系企業よりも給与の上り幅が大きく、稼げるエンジニアを目指して外資系メーカーを目指す人は多いです。しかし、外資系メーカーに転職するにはどんなスキルが必要なのでしょうか。そこでこの記事では、外資系メーカーでも特に需要の高いエンジニア職の種類や外資系メーカーへの転職に必要なスキルについて解説します。

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1.外資系メーカーで需要のあるエンジニアとは?

まずこの段落では、外資系メーカーで需要のあるエンジニア職の種類について解説します。

1-1.サービスエンジニア

サービスエンジニアとは、機械の保守やメンテナンスを行うエンジニアのことを言います。外資系メーカーとはいえ、日本で機械の保守やメンテナンスを依頼するのは日本の企業や日本人が多いです。サービスエンジニアが修理のために出向する時、不具合の状況を取引先の担当者から聞き出したり、原因の説明をしたりしなければいけません。

サポートの範囲内の取引なら問題ありませんが、場合によっては有料部品の交換が必要なケースも出てきます。そこで説明不足だったり、お互いに疑問点を解決できないまま取引を進めたりしてしまうと、トラブルに発展しかねません。したがって、日系企業を相手にサービスを提供するなら日本語のコミュニケーションが必須と言えます。そのため、サービスエンジニアにおいては日本人のニーズがあると言えるでしょう。

日本の企業においては業務の効率化のためにIT機器を導入する企業が増えています。しかし、中小企業だとなかなかIT機器を取り扱う人材を確保する余裕がないのが現状です。そのため、サービスエンジニアの需要は年々増えている傾向にあります。

簡単な業務対応から徐々に仕事の難易度を上げていくことができることから、エンジニアとしての経験が浅くても語学スキルが既に身についているなら目指せる可能性も0ではありません。

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1-2.セールスエンジニア

セールスエンジニアはセールス補助として技術面の説明や提案を行うエンジニアのことを言います。この仕事は専門性の高い製品の良さを相手のレベルに合わせて説明し、相手先に合った使い方を提案して売り込みます。顧客のニーズを聞き取り、説明や提案ができるかがセールスエンジニアのポイントであることから、エンジニアとしての技術力だけでなく、相手に伝わるようにコミュニケーションを取ることができる能力が必要です。

セールスエンジニアの仕事はサービスエンジニアと混同されることも多々あります。しかし、サービスエンジニアはどちらかと言うと仕事に就いてから少しずつ経験を積んで技術を身に着けることとなりますが、セールスエンジニアは既に技術力が身についていることが前提で、徐々に営業経験を積んでいくことの方が多いです。

外資系メーカーが日本で製品を売り込む先は日本の企業や日本人が中心なので、日本人の感性がわかり、日本語を話せる日本人エンジニアの需要が高いと言えるでしょう。セールスエンジニアの場合、営業未経験でも募集している企業は存在しますが、外資系は人気が高いことからエンジニアとしての経験だけでなく営業経験も身に着けていると有利です。

1-3.プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとは、担当するサービスや製品に関して、開発から販売までの戦略を立案し、必要に応じた施策を実行する責任者のことを言い、プロジェクトマネージャーとは異なります。プロダクトマネージャーは何を何のために作るかを決め、責任を持つ立場であり、商品開発における責任者に当たります。それに対して、プロジェクトマネージャーはいつまでにどのように作るかという人員やスケジュールなどを調整するポジションを指します。

プロダクトマネージャーは開発部門全体はもちろん、生産部門や販売部門などなどと連携する必要があります。そのため、幅広い業務に関する知識が必要です。また、外資系企業だと日本で売れる商品を開発するにあたって、日本市場で売れる商品の動向がわかり、製品開発や技術に詳しいプロダクトマネージャーの需要が高いです。したがって、外資系企業のプロダクトマネージャーを目指すならエンジニアとしての業務経験とマネジメント経験に加え、マーケティングの経験もあると良いでしょう。

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2.エンジニアが外資系メーカーへの転職で求められる条件は?

  • 技術的スキル
  • 語学スキル
  • 日本人としての感性

エンジニアが外資系メーカーに転職するにあたって求められるのは技術的なスキルです。外資系メーカーは待遇が良いことから既にスキルが身についている優秀な人材が集まります。中にはサービスエンジニアなど未経験者を募集している職種もありますが、やはり既にスキルが身についていた方が有利です。また、外資系メーカーは日系企業と比べて開発スピードが早いので、新しい技術に関する知識を積極的に集めるなど向上心も欠かせません。

それに加え、外資系メーカーは日本国内だけでなく様々な国のエンジニアや他部門と開発を行います。場合によっては様々な国のエンジニアが集まって開発を行うこともあり、語学スキルも必須です。外資系メーカーのエンジニアに求められる英語スキルは大体TOEIC700~800程度と言われています。
ただし、求められる英語スキルによって業務内容や立場も異なることから注意が必要です。基本的に日本国内で業務を行う場合、問題なく英語の文章を読んで理解できる程度のスキルがあれば問題ありませんが、世界規模のメーカーでは海外の製造工場や顧客とのやりとりも必要になります。そのため、このケースだとTOEIC850~900レベルの語学スキルも必要です。

また、語学スキルに関しては中国や韓国をはじめとするアジアの市場の需要も高くなってきているため、中国語や韓国語など英語以外のスキルが身についていると有利になることもあります。そのため、英語以外の語学スキルも身についているならその点も積極的にアピールすると良いでしょう。

それに加え、外資系メーカーでも日本で仕事をするうえでは日本人を相手にすることが多いです。そのため、日本特有のマナーやコミュニケーションなど、日本人としての感性も求められます。外資系を志望していると海外で働きたい、海外に住んでいた経験があるもしくはいずれ住みたいなど、海外志向であることをアピールしてしまいがちですが、日本人らしさも忘れずに転職活動に臨みましょう。

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日本人なら技術力以外にも活かせることが多い

外資系メーカーでの転職はエンジニアとしての技術力だけでなく、基本的に日本人を相手に仕事を行うことから、「自分が日本人である」ということも転職の際に活かすことができます。したがって、エンジニアとしてのキャリアアップを希望しているなら、国内メーカーだけでなく外資系メーカーへの転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
 

【2021年11月21日公開 - 2023年10月20日更新】

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