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ビジネスシーンにおいて、従業員一人ひとりの健康意識が高まりを見せている近年。なかでも特に、「ウェルビーイング」という一つの概念が注目を集めていますが、具体的にどのような考えなのか気になっている人も多いことでしょう。そこでこの記事では、ウェルビーイングの意味や重要性、どのように向上させればよいのかなどについて解説します。
ウェルビーイングとは「well(よい)」と「being(状態)」を組み合わせて作られており、決まった訳し方はないものの基本的には「健康」「幸福」「福祉」などと訳されることが多い言葉です。肉体的・精神的・社会的にすべてが満たされた良好な状態を指す概念で、2021年に開催された世界経済フォーラムの年次総会、通称ダボス会議をきっかけに「ヘルス(health)」とは異なる新しい健康の概念として注目されるようになりました。
ウェルビーイングという考えが定着していくなかで、中心となったのは社会福祉分野です。従来の「弱者に必要なサービスを施す」という救貧的な考えとは異なり、「個人の人権を尊重して自己実現を保証する」というウェルビーイングの考えは、福祉の理念に影響を与えました。そのような社会の流れのなかで、企業のあり方を考えるために適した考えであるとして、やがてビジネスシーンでも広く意識されるようになったのです。
ウェルビーイングの現状は日本と海外においてどのように異なるのでしょうか。とある企業が2016年に実施した各国のウェルビーイング満足度についての調査において、対象となった世界15カ国のうち、日本のウェルビーイング満足度は44%と最下位であるという結果が公表されています。
また、2021年に実施されたウェルビーイング実感度に関する調査においても、2008年以降2021年にいたるまで日本のウェルビーイング実感度は20%台にとどまっており、さらに新型コロナウイルスの影響からか2021年以降は減少傾向となっています。これらの結果から、他国と比較しても日本では、ウェルビーイングに対する意識はまだまだ低いと言えるでしょう。
ウェルビーイングに対する意識が世界各国に比べると低いとされる日本ですが、株式会社月刊総務が行なった調査によると、日本でも約半数の企業がウェルビーイングに関する取り組みを行っていると回答するなど、ビジネスシーンにおいてウェルビーイングを重要視する動きが強まっていることがうかがえます。その理由を探るため、ここではウェルビーイングの重要性やメリットについて解説します。
前述したようにウェルビーイングは、肉体的な健康だけでなく精神的・社会的な健康までを含めて目的とするものです。長時間労働や時間外労働などは、従業員の精神的な満足度が低下する大きな原因になります。しかしウェルビーイングの取り組みの一環として、労働環境の改善やフレックス制をはじめとする多様な働き方を導入することで、仕事とプライベートの両立を叶えやすくなり、結果として心身の健康バランスを良い状態で保てるようになるでしょう。
ウェルビーイングに取り組むことで、うつや燃え尽き症候群といった従業員のメンタル不調が起きるリスクを減らせることは、企業にとって大きなプラスになるのではないでしょうか。
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ビジネスにおけるウェルビーイング向上の試みのなかには、社会的な幸福・満足度を目的とする取り組みも含まれます。経営目標やビジョンを明確に共有することもその一環です。経営目標やビジョンに共感することで自分の仕事にやりがいが生まれ、従業員はいきいきと業務に取り組めるようになるでしょう。
モチベーションが高まることで従業員自身が主体的に考えながら業務に向き合うようになり、結果としてパフォーマンスの改善や個人の生産性アップにもつながります。ネガティブな感情で仕事に取り組んでいると、その仕事を任せた企業自体への悪感情も生まれかねないですが、ポジティブな感情で仕事に打ち込めるようになれば、企業に貢献したいという気持ちやこのまま働き続けたいという企業への愛着心が従業員の中で高まることでしょう。仕事を続けるためのモチベーション維持にも役立つはずです。
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ウェルビーイングの向上によってビジネスシーンで生まれるメリットは非常に大きいものですが、実際にどのような取り組みを行えばウェルビーイングを向上させることができるのでしょうか。ここでは、職場でできるウェルビーイングを高めるための方法を紹介します。
ウェルビーイングには大きくわけて5つの構成要素があるとされていますが、なかでも「ソーシャル ウェルビーイング(Social well-being)」「コミュニティ ウェルビーイング(Community well-being)」の2つは、コミュニケーションを促進して良好な人間関係を構築することで向上させることができます。前者は対人関係において、後者は身の回りのコミュニティにおいての幸福度を表すもので、どちらも職場でのウェルビーイングに深く関わっているといえるでしょう。
職場でのコミュニケーションが活発に行われていれば、業務に対するモチベーションの向上や仲間意識の醸成にもつながります。反対にコミュニケーションが不足している場合、悩みや不安があったとしてもまわりに相談することができず、ストレスを抱えてメンタルヘルスに影響を及ぼすおそれがあります。
積極的にコミュニケーションをとるための取り組みとしては、社内にあるリフレッシュスペースに定期的に顔を出す、社内イベントに参加するなどが挙げられます。共有スペースやイベントを活用することで、部署が違うなどの理由から、通常業務では顔を合わせることのない従業員同士でのコミュニケーションをとることも可能になります。
また多様な働き方を導入していて、在宅ワークなどで離れた場所で働く従業員がいる場合、SNSやチャットツールを活用して交流するのも有効な手段です。
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ウェルビーイングを高めるためには、精神的な満足度を低下させる長時間労働や時間外労働などを減らすことも重要になってきます。定時退社を心がける、積極的に有給休暇を取得するといった方法でワークライフバランスを保つことを意識しましょう。
また会社によっては福利厚生が用意されている場合もありますので、そういった制度を活用するのもおすすめです。身体的ウェルビーイングの向上のため、人間ドックの受診やジムの優待といった健康・医療関連の補助を受けたり、住宅補助や家賃補助など経済的に従業員を支える福利厚生を活用することで、ライフスタイルを豊かにすることができます。レジャースポットや宿泊施設などの優待制度を利用して、心身のリフレッシュにつなげるのも効果的でしょう。
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ウェルビーイングを向上させることができるのは職場だけではありません。ここでは、自宅で簡単にできるウェルビーイングの高め方を紹介します。
ウェルビーイングの向上には「ジャーナリング」が有効であるといわれています。ジャーナリングとは、頭に浮かんだことを思いつくままに紙に書き出す作業のことで、別名「書く瞑想」とも呼ばれ、マインドフルネスの手法の一つとして注目されています。
ジャーナリングのやり方としては、まず紙とペンを用意します。テーマと書く時間を設定した後は、深く考えずに頭に思い浮かんだことをひたすら書き出していくことが重要です。決められた時間の間は集中し続けることが大切なため、気をそらすもののないプライベートな空間で行うことが推奨されています。書き終わったら読み返し、今の自分の気持ちや状態を振り返りましょう。
頭で考えていることを実際に紙に書き出すことにより、自分の考えを客観的に整理して新たな気づきや発見を得られるほか、自分の内面に意識を向けることで、抱え込んでいるストレスの解消にもつながるとされています。
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運動もメンタルヘルスに好影響を与えるといわれており、ウェルビーイング向上に効果的な手段の一つです。習慣的に体を動かすことで、身体的な健康はもちろんのこと、精神的にもポジティブな影響が見られるといわれています。
特に効果的とされているのは、軽いランニングやサイクリングといった、空気を体内に取り入れる有酸素運動です。普段運動をしないという人にとっては、外に出なければいけないランニングやサイクリングはハードルが高いと感じるかもしれませんが、ダンスやラジオ体操などであれば自宅にいながら手軽に取り入れやすいのでおすすめです。
またなかなか継続ができないという人については、運動する目的を具体的に設定することを推奨します。運動の達成度合いが確認できるアプリをダウンロードするなどして、目標を可視化することで、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。
世界的に注目されているウェルビーイングですが、日本は他国と比較してウェルビーイング実感度・満足度が低い状態が続いており、意識を見直すべき余地があります。ウェルビーイングを高めることで、メンタルヘルスの不調を予防したり、モチベーションを向上したりといったメリットが見込めます。健康的で長期的なキャリアを築くためにも、職場や自宅でウェルビーイングを高める方法を実践してみてはいかがでしょうか。
「世界メンタルヘルスデー」とはメンタルヘルスへの正しい知識を普及するために世界精神保健連盟が1992年より定めた記念日です。現在ではWHO(World Health Organization)も協賛し、人々のメンタルヘルスを向上するために世界中で様々な活動が行われる国際記念日とされています。
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