笑顔の女性がデスクで働いており、背景に同僚がいます。

日本でも政府と企業が連携して女性の社会進出を推進する機運が高まりましたが、まだまだ働きにくさを感じるという女性は少なくないでしょう。女性が働きやすい職場を手にするには受動的に環境が変わるのを待つのではなく、能動的に「探す」という姿勢が重要です。そこで今回は女性が育児や介護などと仕事をうまく両立できるような、働きやすい職場の特徴や見つけ方について詳しく紹介していきます。

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1.女性が働きやすい職場の特徴とは?

女性が働きやすい職場は意識的に取り組んで構築されているため、一般的な企業とは異なる特徴を持っています。まずはその特徴について押さえておきましょう。

1-1.産休や育休などの制度が充実している

女性が働きやすい職場の特徴には、まず産休・育休制度の充実具合が挙げられるでしょう。産休や育休に関する規定は労働基準法および育児・介護休業法などで定められており、法律的にも従業員の権利として認められています。しかし女性の働きやすさを重視している企業では、こうした法律で規定されいている産休・育休の範囲をさらに充実させているのです。例えば休業期間を延長したり、制度利用条件(子どもの年齢など)を緩和させたりしています。また、企業によっては法定のものとは別に独自の制度を設けているケースもあるのでチェックしてみてください。一例としては妊活休暇や生理休暇、事業所内保育園・託児所などが挙げられます。

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1-2.時間や場所にとらわれず柔軟に働ける

出産前後や子育て期間は何かと時間に制約がかかるため、一般的なフルタイム勤務のスタイルで働き続けることが難しいケースが多いです。女性の働きやすさを意識している企業ではこうした背景を踏まえて、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を提供しています。任意である程度勤務時間帯を調整できるフレックスタイム制や、コロナ禍で導入が進んだテレワーク・在宅勤務を採用しているところが多いです。こうした取り組みは特に外資系企業で積極的に行われているので、求人情報やホームページでチェックしてみましょう。働き方の選択肢が増えることで育児中や介護中でも仕事を続けやすくなります。保育園の送り迎えや急な病気などにも対応しやすいため、子どもに寂しい思いをさせてしまう心配も少ないでしょう。

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1-3.ロールモデルとなる女性の管理職がいる

制度上の仕組みが充実していても、実際にそれらをフル活用してもらえるかどうかは運用次第と言えます。周囲に気を遣って中々制度を利用できないという声も少なくありません。取り組みが進んでいる企業では、女性の管理職が制度活用のロールモデルになっている場合が多いです。女性が管理職まで昇進しているということは、それだけ仕事で結果を残しているという証拠と言えます。育児と仕事を両立させている人が身近に居れば、昇進を目指す女性従業員のモチベーションも自然と上がりやすくなるでしょう。一般的に管理職はある程度長く働いている社員が登用される傾向にあるので、女性が長く働き続けられる環境が整っていると判断できますね。

1-4.有給を取得しやすい

有給は男女を問わず従業員が持つ正当な権利ですが、女性が働きやすい職場では有給消化率が高い傾向もあるので留意しておきましょう。有休消化率が高い企業は、健康経営の取り組みに積極的な場合が多いです。健康経営とは従業員の心身における健康を重視する経営手法であり、ワークライフバランスを実現させやすいという特徴があります。有給は周りのスタッフに配慮して消化を渋ってしまいがちですが、健康経営では有給の重要性が社内で共有されるため人間関係に気を遣うことなく有給を取得できるのです。有給取得のハードルが下がると妊娠中の体調不良や子どもの病気など、いざというタイミングで柔軟に休みやすいので安心して働き続けられます。
 

2.働きやすい職場に転職する際に確認したい3つのポイント

働きやすそうな職場の求人を見かけたら、他の人が応募する前に早く転職したいですよね。しかし逸る気持ちを一旦抑えて、しっかりと実情を見極める姿勢を持つことが大切です。ここからは転職前に確認しておきたい、女性が働きやすい職場のチェックポイントを解説します。

2-1.1.制度の利用実績があるかどうか

表面上は休暇や時短労働の制度が整っていても、実際はあまり活用されていないというパターンがあるので注意が必要です。企業のトップが「こうしましょう」と言うだけでは現場の理解が得られず、当事者が利用しにくい雰囲気になっているケースも少なくありません。現場の雰囲気は入社するまで分からない点も多いので、コーポレートサイトや口コミサイトで制度の利用実績があるのか数字で確認してみるのがおすすめです。万が一公表されていないようであれば、面接試験の際に直接質問すると良いでしょう。例えば「有給取得率はどのくらいですか」「今までに育休や産休を取った人は何人ですか」「女性で管理職に昇進した人は居ますか」といった内容の質問が効果的です。

2-2.2.育児経験者が多いかどうか

その職場が本当に働きやすいかどうかを判断するには、育児経験者の多さも1つの指標になります。育児中あるいは育休から復帰して仕事を続けている社員が多い企業であれば、支援制度が整っており仕事と育児を両立させやすい可能性が高いです。この場合は女性だけでなく、男性の育児経験者数も参考になるのでチェックしてみましょう。育児経験者が在籍していると「子育てが大変」という状況にも理解を得やすい雰囲気が形成されます。良好な人間関係を築けば仕事に関することはもちろんのこと、プライベートも含めて相談に乗ってもらえる可能性があるでしょう。育児経験者の有無はあまり公表されないデータなので、面接時に確認するのがベターです。プライベートな部分も含む情報なので、質問の際は「社内で育児中の人は居ますか」「出産や育児の話題はよく上がりますか」といったようにあまり具体的な数字やポストを聞かないようにしましょう。

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2-3.3.「くるみん」「えるぼし」マークを取得しているかどうか

実は女性が働きやすい企業に対しては厚生労働大臣から「くるみん」「えるぼし」という2種類のマークが贈られています。くるみんマークは「子育てサポート企業」として認定した企業が取得できるものです。仕事と子育てを両立するための雇用環境整備、並びに周囲の従業員を含めた多様な労働条件の整備といった具体的な行動計画と実施後の申請が求められます。本格的な取り組みが必要になるため、くるみんマークの取得は企業にとっても女性が働きやすい職場であるという大きなアピールになるのです。また、取り組みが特に優秀な企業は「プラチナくるみんマーク」を取得できます。

一方のえるぼしマークとは、女性活躍推進法に基づいた女性の活躍促進状況が良好である企業を認定するための制度です。「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」という5つの要件が設けられており、クリアした項目の数に応じてマークが変化します。また、えるぼしマークも高い水準を実現した企業は「プラチナえるぼし認定」を取得できるので留意しておきましょう。
 

3.女性が働きやすい職場を見つける方法!

  • 女性への支援制度や利用実績を確認する
  • 転職エージェントを利用する

女性が働きやすい企業を探すには、ちょっとしたコツがあります。例えば「会社の公式ホームページを確認して、女性への支援制度や利用実績をチェックする」というのが基本的なアプローチです。自分の目で情報を精査できるので、気になったことや不明点は積極的に面接や問い合わせフォームで確認しましょう。より客観的な指標で見極めたい場合は、厚生労働省による「女性の活躍推進企業データベース」を利用して探すのもおすすめです。「えるぼし」や「くるみん」といったマークの取得状況や、女性管理職の割合・勤続年数といった情報が入手できます。

専門家の力を借りるという意味では、転職エージェントを利用するのも良いでしょう。人材コンサルタントによる手厚いキャリアサポートを受けられるため、働きやすい職場をじっくり選べる点がメリットです。働きながらでも仕事を探しやすく、効率的な転職活動が実現します。特定の業界に強い転職エージェントも多く、女性の働きやすさを重視するのであれば外資系が特におすすめです。

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転職して理想の働き方を実現させよう!

仕事とプライベートの両立は職場環境によるところも大きく、悩んでいる場合は思い切って働きやすい職場へ転職するのも有効な選択肢です。制度の充実具合はもちろんですが、実際の利用実績やくるみん・えるぼしマークの有無といったポイントもチェックしてみてください。働きやすい職場でのびのびと仕事に励み、理想とする働き方を実現させましょう。必要であればその道のプロである転職エージェントを気軽に頼ってくださいね。
 

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