履歴書は志望する企業などからの採用を勝ち取るための大事なツールであり、それは派遣の場合であっても変わりません。もっとも、派遣の履歴書は通常の履歴書と少し違う部分がありますので、作成に際してはそれを頭に入れておく必要があります。今回は、派遣の履歴書と通常の履歴書との違いや作成時のポイントをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
 

1.派遣会社向けの履歴書と通常の履歴書の違い

まず初めに、派遣会社向けの履歴書と通常の履歴書との違いとして、志望動機を記載する必要がないという点が挙げられます。この違いは、両者の契約形態にあります。通常は雇用契約の締結先と勤務先は同じになりますが、派遣として登録する場合には雇用契約の締結先は派遣会社である一方で、実際の勤務先は派遣先である企業などです。雇用契約を締結する段階ではどこが派遣先になるかが定かではないため、志望動機を書く材料がありません。ただし、紹介予定派遣の場合には例外的に志望動機が必要になります。というのも、派遣期間後に派遣先の企業などと直接雇用契約を締結することが前提になっている派遣紹介派遣では、あらかじめ派遣先が明確であるため、そこに採用してもらえるために志望動機をはっきりと伝えておかなければならないからです。

中には、履歴書に記載する場合に志望動機を空欄のままにしておくのが気になるという方がいるかもしれません。確かに書面上に空欄があると目立ちますので、もし気になるようであれば志望動機にかえて自己PRなどを記載しておくと良いでしょう。単なる自己紹介ではなく、自分の経歴や持っているスキルを今後のキャリアにどのように活用していきたいかをアピールすると効果的です。

このように、派遣の履歴書と通常の履歴書の大きな違いは志望動機の要否にありますが、それに加えて履歴書の使われ方も両者で異なります。通常の履歴書は書類選考を行うために用いられるケースがほとんどですが、派遣の場合は選考のためではなく、その人のスキルや経験を踏まえてどういった職種が紹介できるかを確認するために利用されます。
 

2.派遣社員として働いた職歴の履歴書への記載法

これまでに派遣社員として働いたことがある場合には、その職歴を履歴書に記載する必要があります。派遣の場合は派遣元の企業と派遣先の企業を分けて記載します。その上で、そこで就業した期間や従事した業務の内容についても、併せて書くようにしましょう。

派遣会社と契約したことは「入社」ではなく「登録」、勤務を始めたことは「就業」や「就業開始」と記載するのが一般的です。同様に、勤務先での仕事を辞めたことは「退職」ではなく「契約期間満了」という言葉を使うようにしましょう。例外的に「退職」という表現を使ってよいのは、自らの都合によって契約途中で辞めた場合で、そういったときは「一身上の都合により退職」といった書き方をします。なお、これまで派遣社員として働いてきた中で、派遣先との契約において守秘義務が定められていたという場合には、その派遣先の企業名を履歴書に記載するのはNGです。その代わりに、どういった企業で働いていたかが分かるように「IT企業A社」といった表現を用いるとよいでしょう。
 

3.派遣会社が派遣社員の職歴で注目すること

派遣会社が履歴書を見る際に注目するのは、派遣先において求められている人材像に応募者のスキルが合っているかどうかという点です。また、採用活動に従事する担当者は、一般的に派遣としての経験よりも正社員としての経験の方を重視する傾向があるため、もしこれまでに正社員として働いた時期があるのであれば、それが目立つようにその部分にスペースを割いて詳しく記載すると良いでしょう。それ以外に、安心して仕事を任せられる人物かどうかをチェックするために、仕事をしていない空白の期間がないかや退職理由が不明確でないかといった点についても気にするケースがあります。履歴書は紹介予定派遣の場合以外は派遣先に見られることはありませんので、以上の点を踏まえて派遣会社向けの内容として作成するようにしましょう。
 

4.履歴書と職務経歴書の違い

履歴書に似た書類として職務経歴書がありますが、両者は異なるものです。履歴書は自らのプロフィールを伝えるための書類であるのに対し、職務経歴書はその名の通り、社会人としてのこれまでのキャリアや取得しているスキルを伝えるものです。

履歴書はそのまま使えるフォーマットが存在しており、記載する項目についても氏名や住所、学歴、職歴、資格、その他特技や趣味等とある程度決まっています。志望動機や自らの希望、自己PRなどは重視されますので、特に力を入れて書きましょう。一方、職務経歴書のフォーマットには経歴が少ない人向きの編年体式と経験豊富な人向きのキャリア式がありますが、いずれについてもなるべく職歴、業務の内容やその成果、スキル、自己PRといった内容を盛り込んでA4で1枚から3枚程度にまとめましょう。転職経験がある場合は、企業としてはなぜ前の職場を辞めたのかが気になりますので、ポジティブな理由を書いて職歴の一貫性や即戦力になれるというアピールに繋げるのがおすすめです。
 

5.派遣社員の履歴書の書き方

では、ここからは派遣社員としての履歴書の書き方をご紹介します。

5‐1.派遣元・派遣先が一カ所の場合

派遣元と派遣先が一カ所である場合には、見る人が派遣元と派遣先を区別できるようにするために、1行目に派遣元の企業名を書き、2行目以降に派遣先の企業名に加えてそこでの所属部署や業務内容を記載するようにします。もし、キャリアが短かったりして空欄が多くなるようであれば、なるべく業務内容を詳細に書くと良いでしょう。ただし、履歴書は正確に記載することが何よりも重要ですので、必要以上に事実を誇張して書くことは避けましょう。

5‐2.派遣元が一カ所・派遣先が複数の場合

一カ所の派遣元から複数の派遣先で勤務していたという場合は、1行目に派遣元の企業名を書いた上で、2行目以降に派遣先の企業名と所属部署、業務内容を順番に記載するようにします。派遣先の欄には、それぞれの派遣期間も併せて書きましょう。業務内容については、スペースに余裕があるのであれば派遣先ごとに記載してもよいですが、そうでない場合は1行にまとめてしまっても構いません。特に派遣先が3社以上の場合には、冗長にならないように1行にした方がよいでしょう。部署名が長くて1行に収まらない場合は、省いてしまっても問題ありません。なお、「派遣期間の満了により退職」という表現は、派遣会社を変えた場合や派遣社員を辞めた場合にのみ用います。

5‐3.派遣元・派遣先が共に複数の場合

派遣元と派遣先がいずれも複数あるという場合は、派遣元の企業名を書いた後で派遣先の企業をまとめて記載するようにします。派遣先が複数あるのであれば、それぞれの終了時期を括弧で書くようにしましょう。また、派遣元の企業が変わったところでは「派遣期間満了により退職」と記載します。キャリアが長かったりしてすべて書ききれないという場合には、「詳細は職務経歴書の通り」などと書いて、別途職務経歴書を用意しても構いません。直近の派遣契約がまだ切れていないのであれば、最後に「現在に至る」と書いておきましょう。

5‐4.勤務経験がアルバイトのみの場合

過去にアルバイトとして働いた経験は、一般的には履歴書には記載しませんが、そういった経験が自己PRになるのであれば、書いておいた方がよいでしょう。例えば、アルバイトの仕事内容が応募する仕事と同じである場合やアルバイトでも正社員並みの責任ある仕事をしていたような場合です。もっとも、勤務期間が3か月に満たないようであれば、仕事が長続きしないという印象を持たれかねませんので、記載しない方が賢明です。なお、アルバイトであっても社会保険に加入していた場合は履歴書に記載しましょう。
 

派遣向けの履歴書の書き方を押さえて準備しよう

ここまで見てきたように、派遣向けの履歴書には通常の履歴書と異なるポイントがいくつもあります。履歴書には派遣で働いた経歴をすべて記載する必要がありますので、派遣元や派遣先の数によって書き方を変えて、分かりやすい表記を心掛けましょう。派遣の履歴書はこれからの仕事につながるこれまでのキャリアをアピールするものですから、派遣向けの履歴書の書き方をきちんと押さえてしっかり準備をするようにしましょう。

マイケル・ペイジの外資系派遣
 

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