秋の葉と人々が歩くブランデンブルク門。

外資系企業といえば、アメリカ系を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。その特徴は成果を重視する成果主義や、契約内容を細かく定める契約主義などがあります。しかし、日本に進出している外資系企業はアメリカ系ばかりではありません。今回は、その中で日本の性質と近いところがあるとされるドイツ系企業についてご紹介します。
 

1.ドイツ系企業の特徴とは

経済産業省が発表した「第50回外資系企業動向調査(2016年調査)」によると、日本の外資系企業は、アメリカ系企業がおよそ25.1%となっているのに対し、ヨーロッパ系が43.5%を占めているなど、ヨーロッパ系の外資系企業は多いのです。
その中でも、初めて外資系企業に転職するという人におすすめなのがドイツ系の外資企業。外資系企業でありながらも、一部日系企業に近い価値観を持っているのです。それでは、下記にてドイツ系の外資系企業の特徴をご覧ください。

1-1.通年採用を行うため、同期がいない

ドイツ系企業では、日本のように4月に一斉入社するといったことがありません。そのときに必要な人材をその都度募集し、採用する通年採用が一般的。そのため、基本的には同期入社した人は存在せず、新卒採用や中途採用といった括りもありません。

1-2.長期休暇はきちんと取得する

ドイツでは、長期休暇を年2回程度きちんと取るのが一般的。プライベートを充実させて、定期的にリフレッシュすることができるのです。日本では長期休暇を取るのに引け目を感じる風潮がありますが、ドイツ系企業なら長期休暇を取りやすいといえるでしょう。

1-3.仕事上のプロセスや人材育成が重視される

日系企業と比較的近いところで、仕事におけるプロセスを重視する傾向にあります。長期的な目で見て人材育成を行うという点も、日系企業の風潮に近いでしょう。これはドイツの職人気質に由来するもので、技術をゼロから習得するという姿勢が反映されているためです。そしてその分、仕事の効率性も求められます。

1-4.マニュアルにこだわらない

ドイツ系企業では、マニュアルがあったり上司にやり方を指定されたりしたとしても、そのやり方に問題があれば忌憚なく意見を発することができます。そしてその意見を誰もが受け入れる姿勢が充実しているため、既存のマニュアルにこだわらずに効率的で正確性の高い仕事ができるのです。
 

2.ドイツ系企業で働くとこんなメリットがある

では、ドイツ系企業で働く際にはどんなメリットがあるかを見ていきましょう。

2-1.契約主義で仕事の範囲が明確

ドイツ系企業では契約内容を事細かくしっかり設定する契約主義であり、仕事の範囲に関してもしっかりと規定されています。雇用条件などに関してもグレーなところがなく、細かなルールが守られる傾向にあるため、自分のやるべき範囲がきちんと見えてくるでしょう。

2-2.高い専門性が求められる

上記のように仕事の範囲がそれぞれ明確になることから、その仕事に対する専門性が高まります。ある専門分野でスキルアップしたいと考えている人にとっては、有利な環境となるわけです。

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2-3.仕事とプライベートとの区別をしっかりつけられる

ドイツでは長期休暇をしっかり取る風潮があることからもわかりますが、ドイツ系企業においては、仕事とプライベートの区別をしっかりとつけるのが普通です。仕事の後や休日に社内の人間と交流を持つことはほとんどないため、自分の時間をしっかり取りたいという人にはおすすめです。
 

3.ドイツ系企業で働くときの注意点

ドイツ系企業で働くときは、注意点についても確認しておくことが大切です。まず、ドイツ系企業にはドイツ本社に決定権を集中させる傾向があります。日本の支社に勤める場合、何を決定するにもドイツ本社の出方をうかがわなければならないケースがあるので注意が必要です。顧客の要望にスピーディーに対応したいときなど、フラストレーションを覚える場面もあるかもしれません。
次に、アメリカの外資系企業に比べて出世が遅い傾向にあることも、ドイツ系企業の注意点の一つです。日系企業同様、人を育てることに重きを置いているドイツ系企業では、スピード出世がなかなか見込めません。大きな成果を上げたとしても、プロセス重視の風土で即出世につながらない場合があるでしょう。
 

4.ドイツ系企業で実際に求められる語学力

ドイツ系企業で働きたいと考えている人は、仕事に必要な語学力を身につけておくことが重要です。前提として、ドイツ系企業でも最低限ビジネスレベルの英語力が求められることを押さえておきましょう。ドイツ本社と頻繁にやりとりする場合は、ドイツ語もできたほうがスムーズに業務をこなせます。そのため、転職を検討する前に、英語やドイツ語をある程度話せるようになっておくのがおすすめです。
ただし、実際に求められる語学力は企業や職種などによって異なります。日本国内向けの営業職などでは、必ずしも高い語学力が求められるわけではありません。しかし、外資系企業で働きたいのであれば、英語やドイツ語ができるにこしたことはないでしょう。

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5. 代表的なドイツ系企業

ドイツ系企業はさまざまな業界で世界的に名をはせています。例えば、

  • 金融業界ではドイツ銀行やアリアンツ、コメルツ銀行などが有名です。ドイツ銀行はドイツ最大手の銀行で、明治5年には日本に進出するなど、長い歴史を誇っています。
  • 自動車業界では、フォルクス・ワーゲンやBMWが日本でもよく知られています。メルセデス・ベンツを展開するダイムラーもドイツ系企業です。その他、アウディやポルシェなど、日本人も憧れる高級自動車メーカーの多くがドイツ系企業となっています。
  • スポーツ業界では、プーマやアディダスがドイツ系企業の代表的な存在です。ファッションブランドとしては、ジル・サンダーなどがよく知られています。
  • 情報通信業界のシーメンスは、電力や通信といった幅広い分野でシステムソリューションを提供する、ミュンヘンを拠点とするコングロマリット企業です。
  • その他、コンサルティング業界のローランド・ベルガー、製薬業界のバイエル薬品、流通業界のDHLなど、世界的なドイツ系企業は枚挙にいとまがありません。
     

6.ドイツ系企業への転職方法

ドイツ系企業への転職では、日系企業への転職とは異なる点に気を付ける必要があります。まず注意したいのが、ドイツ系企業の求人はほとんどが未公開ということです。求人サイトなどでドイツ系企業の求職情報を探しても、目ぼしい企業はなかなか見つかりません。
効率的に転職活動を進めるためには、外資系の求人に強い転職エージェントを利用するのが近道です。転職エージェントでは非公開求人を数多く扱っているため、希望条件に合ったドイツ系企業を紹介してもらえます。
また、履歴書の書き方や英語面接の対策などを指導してもらえることも転職エージェントを利用するメリットの一つです。外資系に強い転職エージェントを利用して、ドイツ系企業への転職の道を切り開くとよいでしょう。

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国内企業に近く働きやすいドイツ系企業

外資系企業と聞くと、日系企業とは社風がかなり違うと感じてハードルが高いと思う人も多いかもしれません。しかしドイツ系企業は、外資系ならではの一面を備えながらも、プロセス重視や人材育成への考え方など、日系企業に近い面も持っています。
このように、外資系企業と一口に言っても国柄ごとの特徴がありますから、外資系とひとくくりにするよりも、国ごとの特徴で転職を検討してみてはいかがでしょうか。

【2018年5月17日公開 - 2023年9月21日更新】

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