IT営業の年収は？必要なスキルやキャリアパスについても解説

クライアントと社内の開発チームとの橋渡しをするIT営業。クライアントが満足する仕事をするためには、調整役となるIT営業の存在は欠かせません。専門知識を持った経験者はもちろんのこと、他業界での営業経験がある人や未経験者でも、IT営業を目指せる可能性はあります。ここでは、IT営業の年収や必要なスキルなどについて解説します。

関連記事：IT業界って年収はどれくらい？職種ごとの年収と年収アップの方法
 

1.IT業界の営業職の仕事内容は？

IT業界の営業職は、エンジニアなどが作り出したデジタル技術やソフトウェア、システムなどをクライアントへ売り込むのが仕事です。クライアントが抱えるITに関する課題を洗い出したら、デジタル技術などを通して課題を解決するためのサポートを提供します。丁寧なヒアリングを行った上で、クライアントのニーズに合ったサービスを提案する必要があります。サービス導入後の契約サポートやアフターフォローまでを担当するケースも少なくありません。IT営業だからといって、必ずしもエンジニアとしての経験が求められる訳ではないので安心してください。しかし、営業として取り扱う製品やサービスを理解した上でクライアントとやり取りするためには、基本的なIT知識や経験があると良いでしょう。

2.IT業界の営業職の収入事情！

新しい仕事に転職する際、気になることの一つが収入ではないでしょうか。具体的な収入が分かれば、IT営業の仕事に対するモチベーションもアップするはずです。ここからは、IT業界の営業職の収入について解説します。

2-1.年収の相場

IT業界の営業の平均年収は400〜600万円程度です。日本の平均年収はおよそ410万円とされているため、平均より高い年収を得られる可能性が高いです。IT営業の場合は勤めている企業や年齢によって、年収の額に差があります。基本的には大企業であるほど、収入が高くなります。また、年齢が上がるにつれて、収入の額が上がる傾向にあります。営業成績で高い成果を出せる人は、1,000万円以上稼ぐことも可能です。一方、年功序列が強い企業の場合は、成果を出したとしても収入がアップするとは限りません。

2-2.他の営業職と比べて高収入を狙える理由

IT業界の場合、他の営業職と比べると高収入が狙えるとされています。IT業界は成長し続けている業界で、IT営業を含む活躍できる人の需要が高いのが一つの理由です。IT業界以外の業界でも、DX（デジタルトランスフォーメーション）の必要性が高まっています。徐々にデジタル技術を取り入れないと、他企業との競争に勝てなくなるかもしれません。各企業がITに積極的に投資していることもあり、今後もIT業界の成長が見込めるでしょう。また、IT業界は他の業界と比べても、業界内での転職が盛んです。そのため、キャリアアップ転職を行い、徐々に年収を上げていくことができます。フルコミッション型の企業に勤めている場合は成果が収入に強く反映されるので、結果を出すことができれば高収入を狙えるでしょう。
 

3.IT業界の営業職で必要なスキル

• ITに関する知識
• ヒアリング力
• コミュニケーション力
• 提案力
• マネジメントスキル

IT業界の営業職に求められるスキルは、ITに関する知識です。適切な商品やサービスを提案するためには、クライアントが抱えるIT課題を把握する必要があります。そのため、IT営業にはITに関する知識の取得が必要不可欠です。転職では即戦力の人材が求められているため、ITに関する知識があれば現場で重宝されるでしょう。IT営業になるために特別な資格はありませんが、ITに関する知識を習得するためにIT関連の資格に挑戦するのも良いかもしれません。ヒアリング力やコミュニケーションスキルも必要です。クライアントからの信頼を得るには、相手の話をしっかり聞いた上で、相手も気づいていないIT関連の問題を洗い出して改善する必要があります。

また、IT営業は、社内のエンジニアチームとクライアントをつなぐ架け橋のような役割を果たします。円滑に仕事を進めるためにはあらゆる関係者と上手くコミュニケーションを取って、社内のエンジニアチームとクライアントの両方と良好な信頼関係を築いていくことも大切です。提案力も必要なスキルの一つです。顧客にメリットを分かりやすく提示できれば、よりスムーズに成約につながるでしょう。さらにマネジメントスキルも必要です。顧客の要望を汲み取りつつエンジニアチームに気持ちよく仕事をしてもらうためには重要なスキルとなります。

関連記事：IT系の転職に資格は役立つの？志望職種別おすすめの資格！
 

4.IT業界の営業職のキャリアパスとは？

現場でIT営業としてのスキルと経験を磨けば、次のキャリアへのルートも大きく開けます。IT営業になるなら、将来的なキャリアパスのことも考えておきましょう。次にIT業界の営業職のキャリアパスについて解説します。

4-1.外資系企業へ転職する

外資系企業へ転職するというキャリアパスもあります。同じIT業界の中でも、外資系企業は一般的な日系企業よりも基本給が高く設定されていることが多い傾向にあります。外資系企業は日本の企業とは異なり、住宅手当などが支給されることは珍しく、最初から基本給に含まれているからです。外資系企業に転職すれば、年収アップを目指せるでしょう。基本的に外資系企業は成果報酬制のところが多いため、結果を出すほど収入がアップします。ただし、年功序列は採用されていないため、どんなに長く勤務したとしても成果を出せなければ高収入につながりません。IT営業として活躍して高収入を得たいと考えているなら、日系企業より外資系企業の方がやりがいを感じるでしょう。なお、外資系企業へ転職すると、英語スキルの手当がつくこともあります。日本人以外のクライアントとやり取りするケースも多いため、IT営業にも英語スキルが必要になるからです。

関連記事：外資系企業の年収に見られる特徴！日本企業との違いは？

4-2.管理職を目指す

IT業界の営業職のキャリアパスの一つは、管理職を目指すことです。IT営業からチームのリーダーやマネージャーといった管理職に昇進すれば、収入もアップします。IT業界の管理職の平均年収は、800〜1,200万円程度が目安です。管理職は一般の営業職と異なり、部下を統率するマネジメント能力が求められます。部下の営業成績を管理したり指導することで、担当する部署の売上アップを目指します。管理職もプレーヤーとして営業を行う場合は、自分も成果を上げながら並行して部下のマネジメントを行う必要があります。年功序列の企業の場合は勤務年数が長いほど管理職になりやすい傾向にありますが、実力主義の企業の場合は20代で管理職に就くことも可能です。

関連記事：プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容とは？

4-3.ITコンサルタントになる

ITコンサルタントになるというキャリアパスも考えられます。ITに関する課題解決という点は営業もコンサルタントも共通しているため、IT営業からコンサルタント職は目指しやすいはずです。ITコンサルタントの年収は、800〜2,000万円程度だとされています。コンサルタントに転職することで、収入アップも期待できます。ITコンサルタントの主な仕事内容は、クライアントの課題を見つけて解決に向けてサポートすることです。商材を売り込むよりも、ITに関する課題解決を楽しめる人におすすめです。

IT営業として経験を積んでいる際に、商材の売り込みと課題解決のどちらが向いているのか考えておくと良いでしょう。ITコンサルタントを目指すなら、まずは企業に在籍して経験を積み、後に起業する道も考えられます。ITコンサルタントとして起業すれば、会社員時代より高収入を狙える可能性があります。また、就業時間や働く場所にこだわらずに、自分の好きな時間に好きな場所で働けるのもメリットです。

関連記事：【必見】ITコンサルタントになるには？必要な経験やスキルを徹底解説！
 

IT営業で収入アップを目指そう！

IT営業は、クライアントに対してエンジニアが開発したシステムなどを提案する仕事です。IT営業の年収は平均より高い傾向にあるだけでなく、需要が高いので将来性もあります。IT営業の仕事に就くために必要な資格はないので、他業界からの転職もチャレンジしやすいはずです。IT営業として活躍して、年収アップを目指しましょう。