日本語の履歴書と大きく異なる英語の履歴書

英文履歴書は、アメリカではレジュメ(resume)呼ばれ、欧州諸国や豪州、カナダ、ニュージーランドなどではCV(Curriculum Vitae)と呼ばれます。その英語の履歴書には日本語の履歴書・職務経歴書と違った書き方のルールがあります。日本語の履歴書・職務経歴書をそのまま英訳してしまうと、読みづらいばかりでなく、応募者がどのような能力・技術を持っているのかまったく理解してもらえない履歴書になってしまうことが多いので、書き方には英語の履歴書らしい表現に徹したものが求められます。

潜在力を求めるか、即戦力になる能力を求めるかの違いとでもいえばいいのでしょうか。一般的に日本企業は毎年多くの新卒者を雇って、いろいろな職場に振り分けることが多いのに対し、欧米企業は必要に応じて人材を募集します。そのため、欧米の応募者は自分がそのポジションにどれだけ適しているかをアピールする必要があり、その方法もよく理解しています。そのため、決まったフォームに表面的なことだけを書くことが求められる日本の履歴書をそのまま英語に訳したのでは、採用担当者に理解してもらえないのです。
 

英語の履歴書はどのように書くのがいいのか

英語の履歴書・職務経歴書を書くにはいくつかの注意点があります。

最初に絶対に手書きをせず、Microsoft Wordなどのワープロソフトで作成するという点、写真は不要であるという点を押さえておきましょう。

履歴書は必ずワープロソフトで作成するようにしましょう。MicrosoftExcelで作成したものはNGです。また、アメリカの場合では雇用差別禁止法があるため、生年月日、性別などの個人情報は原則書きませんが、日本国内でリクルーターを通して応募する場合などでは書いておく必要があるでしょう。日本の履歴書で必要とされる、配偶者や扶養家族の有無、健康状態などは書く必要がありません。

英語の履歴書は、学歴、職歴ともに年代の新しい順に書きます。即戦力となる人材を求めているので、過去の経験より最近の経験を重視しているのです。

英語の履歴書では、これまで従事してきた仕事内容や業績などを詳しく述べ、自分がそのポジションで何を達成したかをアピールすることが重要です。また、ボランティア活動、社会活動など、希望職種と関連があって、働くことになった時に自分のポジションに有利になると思われるものはすべて書くことが大切です。もちろん、スキル(資格)や使える言語、趣味についてもしっかりと書き込むのがルールです。
 

英語の履歴書のフォーマット

日本の履歴書・職務経歴書を定型とするなら、英語の履歴書は自由型といっても過言ではありません。一般的には、まず自分の技能や業績のまとめを記載し、その後に職歴、学歴を新しい順に書くことが多いです。自分を売り込むために最も重要なProfile(プロフィール)やQualifications(技能・業績要約)を最初に書いて採用担当者にいかに自分がそのポジションに適任であるかをアピールすることが大切です。ただし、長々と書かず2ページ程度にまとめることが大切。採用担当者はたくさんの履歴書を見ることが多いので、だらだらと長いだけの履歴書はそれだけでマイナスです。

履歴書は、フォントサイズを統一するなど、きれいなフォーマットになるよう心がけましょう。また、タイプミス、スペルミスがないことを確認するために、ワープロソフトに内蔵されたスペルチェックと文章校正機能を活用することも大切です。文の下に表示される赤線には注意しましょう。もし英語に自信がないのであれば、とにかく簡潔に書くことを心がけましょう。そのほうが評価されやすいです。
 

採用文化の違いを理解した履歴書を

採用文化の違いを背景に、英語の履歴書が日本語の履歴書と大きく異なることがおわかりいただけたと思います。なお、履歴書にはカバーレターを添えて、なぜ自分がこのポジションに興味があるのか、なぜ自分が採用されるべきかなどを書いて、常に自分を売り込むことが大切です。採用担当者はカバーレターを読んでから履歴書を見るパターンが多いので、このカバーレターも重要なのです。

他にも、履歴書でやってはいけないこと採用される履歴書の書き方など、英語の履歴書を作成する際に役立つ情報を多数公開しています。履歴書を書き始める前に、こちらも予習しておきましょう。

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