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近年では働き方が多様化し、派遣社員として働く人も増えています。そして、より安定した収入や立場を手に入れるために正社員をめざしている人も多いでしょう。そのためには別の会社に転職するのも1つの方法ですが、いま働いている会社で正社員として登用されるという道もあります。
すべての企業でそのようなルートが用意されているとは限りませんが、日々の仕事ぶりが評価されれば正社員になれる可能性もあるでしょう。
派遣社員を採用する会社の中には、紹介予定派遣のようにある一定期間が終了したら、正社員としての雇用を前提としているところもあります。この場合は、会社と派遣社員が同意することによって、その会社で正社員登用が成立するのです。
しかし、紹介予定派遣の形態ではない場合でも、正社員登用が可能になるパターンも存在しています。このような場合は、会社側が派遣社員を正社員として迎え入れたいと要望することで成立するのです。たとえば、以下のようなパターンで正社員登用が行われるケースがあります。
・長期間働き、実績を残している・勤務態度が真面目で信頼できる・人柄のよさが認められる・会社と派遣社員の相性がいい、など
派遣社員の期間を経て正社員登用される場合は、派遣期間中に会社側も派遣社員側も適切なマッチングが行えるため、双方が不安なく雇用形態を切り替えることができるわけです。
派遣社員から正社員になるためには、やはり仕事におけるスキルアップが必要です。実務経験を積んでいく中で、さらに専門的な資格を取得することも有利になります。たとえば経理職の場合、会計や税務のスキルを磨くために公認会計士や税理士の資格を取っておくのがおすすめです。また、経理業務のみならず管理業務などにも携わりたいということなら、経理系の資格に加えて社会保険労務士などの資格を取るのもよいでしょう。
外資系企業での経理業務では、アメリカをはじめとした国際的な会計基準によって経理業務を行う会社や、日本の会計基準を踏襲しながら経理用語に英語を使用している会社があります。そのため、海外の会計方式や経理用語を理解し、それを駆使するための資格を取りましょう。たとえばアメリカの公認会計士資格のUSCPAや、国際基準を適用した簿記検定のBATICなどを取得するのが有効です。こうした資格を取得し、国際基準の知識や英語力をつけることでさらにスキルアップをめざせます。
また外資系企業においては、仕事への取り組み方も重要です。外資系企業で上司が部下に求めるのは、仕事における成果とスピードであるといわれます。業務の効率化やコストダウンといった目標を具体的に立てて、それをどのくらいの期間で達成できるかで上司の評価は変わるのです。そして、正社員として迎えるかどうかの判断が下されるのです。
上記のように、資格取得や業務態度なども正社員に登用されるために有効です。しかし単に派遣されているだけでは、いつ正社員として声がかかるかわからないものです。そこで利用したいのが紹介予定派遣のシステムです。
紹介予定派遣は、派遣から一定期間を迎えたとき、正社員として雇用することを前提としたものです。派遣社員として働く期間は長くても6ヵ月までとなっています。その間、会社は派遣社員に対して正社員にふさわしいかを判断できますし、派遣社員側も自分に合った会社かどうかを体験することが可能です。こうしてマッチングが行われ、双方が合意すれば正社員登用への道が開かれます。
より正社員への道をはっきり見据えたいなら、紹介予定派遣を利用するのもよいでしょう。
今回紹介したように、派遣社員で働いてから正社員になることは可能です。そのためには、派遣社員として働いている期間中に日々の業務を確実にこなし、さらにその仕事においてスキルアップすることを常に意識しておきましょう。