ITというと、どのような人材が活躍している分野でしょうか。パソコンに詳しい理系の学部を卒業した人材も活躍していますが、理系の人材のみが活躍できる環境ではなく、実は文系の人材にも活躍のチャンスがあるのです。就職活動や転職活動で人気のIT業界ですが、文系でも活躍できる理由をこの記事では解説し、文系が実際に活躍している情報を紹介します。

文系でもIT企業に転職できる?

IT業界で活躍している人材は様々な分野の知識を持った人たちです。もちろん、プログラミングやハードウェアに関する知識、AIに関わる応用数学などの学問を大学で学んできた理系の人材はそれを活かして活躍することになります。その一方で会計の知識などを持った文系のスタッフが参加していることによって、会計ソフトの仕様が使いやすいものになったりと異なる分野の知識が開発をより良いものにしてくれる可能性もあるのです。理系の人材だけでなく、文系の人材も自分の強みを活かしてITの仕事に関わっており、現にIT業界の人材は3分の1が文系学部出身というデータもあります。文系学部出身のIT業界志望者そのものが少数ではあるものの、文系であることが不利な要因になることは無いのです。

また、文系の人材も実際にコードを打ち込んでプログラムの開発を行うこともあります。IT業界は研修がしっかりとしていることが多いため、プログラムやハードウェアについて初心者であっても基礎から学んで、戦力へと成長していくことが出来るのです。最初に取り扱う初歩的なプログラムで使うのは基本的なコンピューター言語と簡単な四則演算です。いきなり応用数学などの高度な知識を求められることはありませんので、文系でもプログラミングの基礎を学んですぐに簡単なプログラムを書き、開発に貢献することが出来ます。勉強ばかりではなく実践のチャンスが与えられることが多いことは、モチベーションの維持にも繋がっていくのではないでしょうか。

IT業界に就職するメリット

IT業界は人材不足である、と言われています。2015年時点で約17万人のIT関連人材が不足していると言われていましたが、生活の中にAIが浸透してプログラマーの需要がより高まっていくことが予測される2030年には約59万人のIT関連人材が不足する、という試算がされています。IT分野は人手不足の売り手市場がしばらく続くことが予測されるので、一度IT分野の知識や技能を身に着けることが出来れば、しばらくは求められて仕事をすることになるでしょう。どうせなら能力や技能が求められる分野で働きたい、と考えているのであればIT業界はその願望を満たす分野である、と言えるのではないでしょうか。

また、IT業界は同世代の社会人に比べて高い年収が期待できる業界でもあります。20代前半の平均年収が248万円であるのに対し、IT業界は平均380万円を見込めるというところは魅力的ではないでしょうか。IT業界はしばらく需要の高い業界であると予想されているため、確実な実力や実績があれば安定した稼ぎを実現することも出来るのです。この実力や実績を用いて副業に取り組むことも可能で、本業の合間にITに関するスキルを活かして副収入を得られるのもIT分野に就職するメリットです。こうして様々な分野の仕事をこなして実績を作ればIT技術者としての格が上がり、簡単な案件であっても高い報酬で受注できるようになるのです。

IT業界を業界・職種別に紹介!

IT業界と一口に言っても、様々な役割のスタッフが働いていますが、ここではそれぞれの業界に分けて働くひとの役割を紹介していきましょう。まず紹介するのが情報処理サービス業界です。情報サービスとはクライアントの社内の情報共有や会計処理などについて整備したり、改善のアドバイスを送る仕事をしています。ITコンサルタントは情報共有システムについてどこが改善するべきポイントなのか、コストを考えて最善のネットワーク環境を整えるためにどうすればいいのかを考えます。セールスエンジニアは自社の情報処理ソフトの販売を行う営業職ですが、プログラムについての知識や会計などの情報処理についての知識も求められます。

WEB業界はホームページなどのデザインを行う業種です。WEBディレクターやWEBデザイナーとして働くことになりますが、使いやすく分かりやすいページになるように工夫することになるのでコンテンツ配置などのセンスも問われる分野です。必要に応じてアンケートフォーム埋め込みなどの作業もこなすことになるので、その整備やホームページ訪問者から送られてきたメッセージ整理に関するプログラムを組むこともあります。

ソフトウェア業界は、実際に情報処理を自動で行ってくれるソフトをプログラミングする業種です。プログラマーあるいはシステムエンジニア(SE)として知られ、近年だとAIの開発にも関わっている注目の分野でもあります。イチからプログラムを書いていく仕事なので、プログラミングに関する深い知識が求められる分野でもあります。ネットワークエンジニアは企業のネットワーク保守部門に所属するIT分野の職種であり、既に構築されたネットワークの保守に関わる管理を行っています。ネットワークセキュリティなどの知識があると強みになる分野であり、どのような影響をネットワークやプログラムが受けているのか、判別するために基本的なプログラムの知識も必要です。

ハードウェア業界では組み込みエンジニアとして働くことになります。組み込みエンジニアとは独立した機械に導入するプログラムを開発する職種であり、工場で稼働する機械などの開発が主な職域になります。クライアントが求めるような精度で製品が作れるように、プログラムを調整することになりますので難しい分野ですが、コストを考えながら最大限に求められる機能を果たせるようプログラムを組むやりがいのある仕事であるとも言えます。

企業が求める文系IT業界志望者の特徴は?

IT企業が求める人材はどのような資質のある人なのか、というと熱心に知識を学ぶ姿勢がある人だと言われています。プログラム分野はそれぞれの分野によって求められる知識が異なり、新しい分野の案件に挑戦する場合はプログラミングの基礎知識や経験がある人でも新しいことを学ばなくてはなりません。苦手分野でも積極的に学ぼうとする姿勢があれば、戦力として周囲に認めて貰いやすくなります。また、資格を取得するなどの取り組みを積極的にしているのであれば、主体的に学習できる姿勢が評価されるでしょう。勉強することの多いIT分野だからこそ、学ぶことに積極的な人材は好まれるのです。

IT業界ではパソコンに向かってばかりいるわけではありません。プログラムを開発するということは、クライアントからの依頼があったということであり、開発にはクライアントのニーズが反映されるべきです。そのため開発をどのように進めるべきか、現状どのくらい開発が進んでいるのか、などクライアントと積極的に意思疎通を図るコミュニケーション能力はIT業界でも必要です。また、クライアントの希望などにより予定が大幅に変わっても対応できる、臨機応変に動ける人材はさらに好まれるでしょう。落ち着いて冷静に、しかも笑顔で対処出来る人材が求められているのです。

憧れのIT業界に転職しよう!

この記事では、文系学部出身の人材でもIT業界に就職できるかどうかについて紹介してきました。一口にIT業界やIT企業と言っても、仕事内容は様々であり仕事の分野ごとに求められるスキルや知識、経験は異なります。プログラムについての勉強や実践を通してスキルや知識を身に着けつつ、自分がこれまで学んできたことや興味のある分野を探すことも出来ます。文系の知識が活きる職場も、きっとあるはずです。

 

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