会社を発展させるためには「応用力のある人材が必要」といいますが、そもそも応用力があるとは具体的にどのようなことなのでしょうか。また、応用力を高めるにはどんなことに取り組めば良いのでしょうか。そこでここでは、応用力のある人材が持っている特徴や、採用段階で応用力のある人材を見極める際のポイント、応用力を育てる方法も紹介します。
 

 1.ビジネスにおいて応用力が重要な理由

現代のビジネスの現場は変化が激しく、どの業界も競合ばかりの激戦状態です。そのため、昔からやってきたことを繰り返していてもある程度のところで成長が止まってしまい、競合に負けてしまう可能性があります。また、経験や実績がある人でも、次のプロジェクトで同じように結果を出せるとは限りません。現代では状況が変化しても、これまでの経験や知識を活かして柔軟に解決できる人、今までの経験から新たな発想を生み出せる人が求められています。
 

2.応用力のある人の特徴

それでは、「応用力がある人」とは具体的にどんな人のことを言うのでしょうか。応用力がある人の特徴を見ていきましょう。

  • 基礎力がある
  • 本質を見極められる
  • パターン認識能力がある
     

2-1.基礎力がある

「基礎」とは簡単に説明するとビジネスや業務に関する知識のことを言います。ビジネスに限らずどんなことにおいても基礎ができていない限り応用ができることはありません。例えばロジカルシンキングのフレームワークや分析手法などを知識として持っているのは基礎力があると言えます。ビジネスの現場ではこれらの知識が必須であり、それを現場で使いこなせることが応用力に当たるでしょう。フレームワークや分析手法はとても複雑な仕組みでできており、しっかりどんな場面で使うものなのかなどを理解していないと、実際にビジネスの現場で使いこなすことはできません。また、その場面に合った分析手法を提案するには、たくさんのフレームワークや分析手法を知り、その中から適切なものを選んで提案する必要があります。

応用力のある人はビジネスの現場で必要な基本的な知識をたくさん持ち、その培った基礎をもとに目の前の課題を解決していると言えるでしょう。そのため、応用力がある人を見極めるにあたっては基礎力がどれだけあるかも大きな判断材料になります。

2-2.本質を見極められる

応用力のある人は、目の前の課題の本質を見極めることができるという特徴もあります。ビジネスにおける課題は色々な問題が何層にも重なっていることが多く、根本的な問題を把握することは大変難しい事が多いです。そこで正しくビジネスで起こっている問題を把握し、解決へ導くためには問題をシンプルに理解し、その問題を解決するにはどの知識や経験が役に立つのか気付ける力が求められます。それに、問題を複雑に考えすぎる癖がついている人だと、周りの人を巻き込んで悪い方向に導いてしまうというリスクも伴います。

 2-3.パターン認識能力がある

ビジネスでは様々な事象が起こりますが、しっかりと起こっている事象を整理して本質的な部分を見ることができる人だと、初めて見たような事象でも、今までやってきたことに類似している箇所に気づき、これまでの経験を活かすことができます。それに過去に起こった問題とその解決策をしっかり把握できているということは、しっかり過去に行った自分の仕事の反省ができる人でもあります。このようにパターンを認識し、過去の経験を反省して活かせる人は入職時の段階ですでに応用力があるだけでなく、入職後たくさん経験を積んでスキルアップすることも期待できるでしょう。
 

 3.ビジネスにおける応用力の鍛え方

生まれ持った気質によって物事の本質的な部分を見極めることに長けているなど応用力を既にもった人もいますが、応用力は以下の方法で鍛えることもできます。

  • 情報収集を怠らず基礎を固めていく
  • 同僚や上司の仕事の仕方を観察する
     

3-1.情報収集を怠らず基礎を固める

やはりどんなことも基礎がないと応用はできません。そのため、まずは基礎固めをしていくことが大切です。具体的にはビジネス全般や業界・業務に関する知識を増やすことが挙げられます。また、知識だけでなく、経験も応用力を育てるための大切な土台となるでしょう。そのため、積極的に学んだ内容に関する業務など色々な経験を積んでいける環境を会社側で準備することも必要です。しかし、短期間で色々なことに手を付けてしまうと応用には繋げられない程度の中途半端な知識や経験だけが身についてしまいます。したがって、基礎を身につけるためには時間を要することを理解し、一つ一つしっかり時間をかけて着実に身につけていくことを大切にしましょう。

 3-2.他人の仕事を観察する

他の人がどのように仕事をしているのかを観察し、「なぜこのようなアプローチをとっているのだろう」「こうすればいいのに、なぜこうしなかったのだろう」と疑問や意見を持ってみるのも応用力を育てる方法の一つです。話しかけられる程の関係性であれば、どうしてこの行動を起こしたのか本人に直接聴いてみるのも良いでしょう。他の人のやり方を理解することは自分が起こせるアクションのパターンを理解するだけでなく、同基礎を応用に繋げているか理解することにも繋がります。特に仕事ができる人の考え方は、応用力を育てる以外にも仕事で効率よく結果を出すための参考になるでしょう。


 4.応用力がある人材を採用するポイント

応用力のある人材を採用するポイントとしては、基礎力に着目するのが良いでしょう。知識量の多さは、基礎がしっかり見についていて応用力があるだけでなく、学習意欲が高く、普段からキャリアアップなどを意識しているかを見る指標にもなり得ます。「自主的にしている勉強や情報収集」について質問してみたり、どんな資格を所持しているのかを聞いてみたりするのも良いでしょう。しかし、知識があるだけでそれを応用に繋げられない人もいます。そこで基礎を応用できる力があるかどうかを知るには、例えば「うちの商品を、この年代層に売るとしたら?」のような「もし~なら?」という質問をして、その答えと思考の過程を聞かせてもらう、という方法もあるでしょう。


応用力とは、「基礎力」+「本質を見極める力」+「過去を生かす力」

ビジネスの基礎となる考え方や知識を豊富に持っており、かつそれを現場に応用できる人材こそ、会社の課題を解決し、会社の発展のために貢献してくれると言えます。したがって、採用活動を行う際には、応募者が応用力を備えていそうかどうか、これから応用力を伸ばしていけそうな人材かどうかも判断材料に加えると良いでしょう。