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「アンコンシャスバイアス」という言葉を聞いたことがありますか。耳慣れない言葉ですが、職場の対人関係を大きく左右することもあり、多様性が求められるこれからの社会やビジネスにおいて押さえておかねばならない事柄です。ここでは、アンコンシャスバイアスの意味や企業においてのリスクとともに、9つの典型例をご紹介します。
アンコンシャスバイアスとは、アンコンシャス(無意識)+バイアス(偏見)という意味を持つ英語で、誰もが持ち合わせている無意識の偏見のことを指します。アンコンシャスバイアスは、これまでの経験や知識、価値観などを基に自分の中で培われてきたモノの見方であるため、ふとした言葉や行動に現れてしまいます。例えば、女性が家事をする、若手が雑用をするなどは、アンコンシャスバイアスな思考といえます。
アンコンシャスバイアス自体を失くすことは難しく、必ずしも悪いことではありませんが、アンコンシャスバイアスに基づく言葉や行動が相手を傷つけたり、成長のチャンスを台無しにしたりなど、負の作用をもたらすこともあります。そのため、アンコンシャスバイアスの知識や対処法を身につけるための研修を導入する企業が増加しています。
企業ではたくさんの人が働いており、それぞれが人生経験に基づく価値観や考え方を持っています。そのため、同じ言葉や行動への解釈もそれぞれ異なり、何気ない言動が相手を不愉快にさせることもあります。働き方も多様化しており、正社員や派遣、パートなど、それぞれの立場において感じ方は大きく異なります。アンコンシャスバイアスの意識が薄い職場においては、上司が部下を傷つけたり、従業員同士の関係性が悪くなったりするケースもあります。職場の人間関係が悪化すると、仕事へのモチベーションも下がり、生産力の低下にもつながります。従業員のアンコンシャスバイアスへの意識を高めることが、従業員の能力を開花させ、持続的成長や業績向上へとつながります。
アンコンシャスバイアスの問題を解決するためには、アンコンシャスバイアスについての知識を深め、普段から意識できるようにすることが大切になります。アンコンシャスバイアスは200種類以上あると言われていますが、ここでは典型例を9つ紹介します。
正常性バイアスは、不測の事態や危機的状況に陥った場合でも、正常範囲内だと思い込む心理作用です。どれほど悪いデータが揃っても、それらを無視し、過小評価することで平常心を保つことができるからです。ただし、「たまたま悪い偶然が重なった」、「うちの会社は大丈夫」と問題に真剣に向き合わず放置しておくと、取り返しのつかない事態になることもあります。企業は経営リスクや財務リスク、労務リスクなど多くのリスクを意識しながら経営していかねばならず、正常性バイアスはリスクマネジメントにおいて負の作用をもたらすこともあります。
ステレオタイプバイアスは、人種や性別、年齢など、属性において特定の特徴があると決めつけるモノの見方です。アンコンシャスバイアスの最も典型的な例でもあり、看護師は女性の仕事、高齢者はパソコンが苦手などの決めつけがステレオタイプバイアスに当てはまります。ステレオタイプバイアスは知識や経験で形成されることが多いですが、科学的根拠やデータもない個人的な見解となります。また、統計で証明されていたとしても、統計結果は全員に当てはまるわけではないため、客観的な判断を鈍らせる可能性もあります。
権威バイアスは、社長や役員など地位の高い権威者がすべて正しいとする思い込みで、地位の低い人がどれだけ有益な意見を発言しても無視されてしまいます。また、学者や専門家の意見は正しいと鵜呑みにするのも権威バイアスです。内容ではなく、地位や権威の高さで意見の優位が決まるため、企業はせっかくの革新のチャンスを逃すリスクがあります。また、どうせ自分の意見など採用されないという気持ちから若い人材のモチベーションが下がり、結果として企業の成長が見込めません。採用や人事で、適切な判断が行えなくなる可能性もあります。
集団協調性バイアスは「みんながそうしている」、「うちの会社のやり方はこれだ」と、集団やグループの主流の意見に同調し、合わせてしまうことです。コンプライアンス違反をしており、客観的に間違っていると感じていても文句を言わず見過ごしてしまいます。少数派の意見は無視されるため社員が意見を出さなくなるほか、主流派の意見が全て通ってしまうので社内の自浄能力が下がります。その結果、コンプライアンス違反で社外から批判を受けたり、社会的信用を失う恐れがあります。
確証バイアスは、自分の仮説や先入観を裏付けするような情報のみを集め、それ以外の情報は無視し、認めないというものです。自分がこうだと思った意見以外は聞く耳を持たないため、根拠のない思い込みで推し進めていく状態に近くなります。反対意見は取り上げないため、公平にメリットとデメリット判断ができなくなるのもリスクとなります。偏った情報のみを集めて強行する形となるので、大きな失敗に繋がることもあります。
インポスター症候群は自分の能力や実力を過小評価し、成功してもそれは自分の力ではなく、周囲を騙しているような感覚になる心理傾向で、別名「詐欺師症候群」と呼ばれています。成果をあげても運が良かったから、自分の功績ではないとネガティブに考え、自ら成長の可能性を摘んでしまいます。優秀な人材となるポテンシャルを秘めているのに、能力を開花させられず企業に潜在的な損失をもたらします。
慈悲的差別は自分より立場が弱い人や社会的弱者に対し、不要な気遣いをすることです。体の不自由な人を助けたり、女性に負担をかけないように力仕事を外すなど、本人が望んでいないことを行います。好意的な感情による行動であっても、平等に扱って欲しい人にとっては逆差別に感じてしまうこともあります。先回りした配慮を慈悲的差別だとして居心地の悪さを感じ、それが離職の原因になることもあります。
アインシュテルング効果は、過去の経験や慣れ親しんだ考え方、成功体験などに固執し、新しいモノの見方ができないことです。せっかく革新的なアイデアや画期的な方法を提案する人がいても、過去に例がないからと無視してしまいます。ただ単に同じ方法で仕事をこなすだけのマンネリ化した業務体制となり、従業員のモチベーションも下がります。また、1つの方法に固執して他の選択肢を失くしてしまうような企業体制では、競争力が低下してしまいます。
ハロー効果は、好意を持った人物や、自分との共通点など、一つの特徴だけで全肯定するモノの見方をすることです。自分と同じ大学出身者だから優秀な人材であるなど、1つの特徴に全ての評価が引きずられてしまいます。秀でた部分が1つあっても、総合的に優秀な人材ということにはなりません。過剰に評価することで本人が負担に感じたり、周りから妬まれたりすることもあります。人事評価を適切に行えない可能性もあり、結果的に企業の利益を損なうリスクがあります。
アンコンシャスバイアスは誰もが無意識のうちに持つ偏見・差別であるため、根絶することは難しいでしょう。しかし、放置しておくとハラスメントに発展することもあり、企業のリスクの種となります。役職や管理職だけでなく、社員全員がアンコンシャスバイアスの典型例を知り、無自覚な偏見のない職場環境を整えることを目指しましょう。
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