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会社では売り上げアップや人材育成などのために、各社ともに様々な取り組みが行われています。その中でも将来を担う若手の育成や、円滑な人間関係づくりに役立つとされ、注目を集めている「リバースメンタリング」という考え方があります。この記事では、リバースメンタリングの概要や、企業がそれを導入した時の効果、そしてメリットや注意点等を紹介します。
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リバースメンタリングとは、会社の若手社員(メンター)が経験や知識の豊富な目上の先輩社員や上司(メンティー)などに指導をする取り組みのことをいいます。このリバースメンタリングの考案者は、ゼネラル・エレクトリックの元CEOであったジャック・ウェルチ氏です。ウェルチ氏はCEO時代に、当時の会社のマネージャーたちにある指令を出しました。その内容とは、自社の若手社員をメンターに任命し、最先端のICT(情報通信技術)の使い方を学ぶようにさせるというものでした。それがリバースメンタリングの始まりです。
その当時は現代のように、インターネットが普及していない時代です。ですが、ウェルチ氏自身もリバースメンタリングを実施したおかげで、インターネットを若手社員から学ぶことが出来たのです。 その出来事を境に、情報通信技術の知識を学習するという目的で、多くの企業がゼネラル・エレクトリックを追う形で、リバースメンタリングを導入していきます。そして情報通信技術が国際的に普及した現代では、バイオエネルギーやダイバーシティ、他にもインクルージョン等に関する知識を共有させる目的のもとに、リバースメンタリングが各企業で導入されるようになりました。
リバースメンタリングを行うためには、「メンター」と「メンティー」の両者が必要です。メンターとはアドバイスや相談を行う役割を指す人です。それとは反対にメンティーは、メンターの助言を受ける役割を指す人に当たります。メンターの若手社員とメンティーの上司や幹部社員等がペアとなって「若手社員の視点」で仕事を遂行していくのです。
かねてから企業で行われてきたメンター制度(メンタリング)という人事育成方法があります。メンター制度は、経験や知識が豊富な先輩社員や上司、役員等が若手に指導や助言を行う一般的なやり方でした。しかし、リバースメンタリングはメンター制度とは2つの違いがあります。一つ目が、「メンターとメンティーの位置付け」で、もう一つが「実施目的」に当たります。
リバースメンタリングでは、一般的なメンター制度とは逆方向の取り組みで、メンターとメンティーの位置付けが「さかさま」になるのが特徴です。そのため通称「逆メンター制度」とも呼ばれることもあります。メンター制度では、シニアの知識や経験を若手社員に共有することが主な目的となります。ところがリバースメンタリングでは、若手社員の潜在的な能力や異なる価値観などが、従来の目上の社員に新しい気付きを与えることを主な目的とするのです。
ここからは、リバースメンタリングを実施することによって得られる効果を紹介します。
企業の中には子育てや、親の介護をしつつ働く社員もいます。子育てや介護を両立させながら仕事をこなすことは、時間の制約もあり大変です。このような社員が、生活に適した働き方をして企業でキャリアを築くためには、ベテラン社員の理解が必要になります。リバースメンタリングを行い、子育てや介護などに関する情報を、社員同士で共有しやすい環境を構築することによって、社員支援につながっていきます。
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普段は上司に対して遠慮しがちで、言いたいことが言えない若手社員も中にはいます。そのような若手社員が発言する機会が増えることにより、エンゲージメント向上が見込めるのです。企業で若手社員が活躍しやすい環境を作ることが出来れば、仕事も楽しくなり昇進の可能性も高まります。その結果として、若手社員のモチベーションが下がるリスクを低減でき、それが若手社員の早期離職防止や、採用コスト削減などの効果を生み出すのです。
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ここでは企業がリバースメンタリングを導入すると、どのようなメリットがあるのか解説します。
若手社員は物覚えも早く、新しいことへの好奇心が旺盛な人が多いです。そして仕事の吸収力も高いうえに、デジタルテクノロジーなどの最先端の知識をいち早く理解することに長けている人もいます。そのような若手社員とリバースメンタリングを行うことにより、若手と年配社員同士が様々な知識を共有することが出来ます。それによって上司の知見や視野が広がることもメリットの一つです。上司は自分より年下の社員から、多様な価値観や考え方を学ぶことができます。それが働き方改革や、福利厚生制度のアイディア等にもつなげられる可能性がでてきます。
リバースメンタリングを行った事がきっかけとなり、若手社員と上司のコミュニケーションが活発になります。普段は話しにくいことでも、積極的に気兼ねなく意見交換できる環境になり、世代や役職を超えた強い絆が生まれやすくなるのです。上司と部下が意思疎通をすることで、ぎすぎすしたような関係が改善されて、良好な職場環境や風通しの良い社風を築けます。
若手社員と上司のコミュニケーションが活発化することで、上司は部下が抱える不安や要望、価値観などの内情を知ることが出来ます。部下が求めているマネジメントや配慮すべき点など、視野が間接的に広がることによって、マネジメントスキルが向上しやすくなることもメリットの一つでしょう。
このようにリバースメンタリングを実施することにより、上司と部下の意思疎通が活発になり、それが仕事のしやすい環境を作ります。しかし、リバースメンタリングを行う際にはいくつかの注意点もあります。
リバースメンタリングを行って効果を発揮させるには、それを実施する目的や達成したい目標を具体的に設定して共有することが重要です。目標を明確に決める事によって、それを実施した効果や達成度を測定しやすくなるからです。目標が明確であれば、各社員がそれに向かって自ら成長して、他人から学ぶ習慣を身につけられます。
若手社員と上司は年齢差があるケースも多いでしょう。特に役員と若手社員では、親子ほどの年齢差がある場合もあります。それくらい年齢が離れていると、考え方や価値観の違いも発生しやすくなるものです。この「価値観の違い」を学ぶことも、リバースメンタリングの目的なのです。お互いの価値観を受け止めて認め合い、相手の価値観を尊重することが大切になります。
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若手社員が担当するメンターとのコミュニケーションによって、上司のメンティーはどのようなことに気付き、これから何ができるようになるのかを、積極的に言語化して伝えることが必要です。それによりメンターは自信を持つことが出来、上司や企業に対して貢献実感を持つことが出来るようになります。さらに若手社員にとって、メンターという立場が重荷にならないように、メンターとして貢献した分だけ、人事評価に貢献度や成果を反映させることも大切です。
このようにリバースメンタリングを行うことによって、若手社員とベテラン社員双方の成長につなげることが出来ます。上司と部下の意見交換の活性化や、良い職場環境を構築することが出来、メリットの多い人材育成方法です。企業を成長させたければ、リバースメンタリングを行って、若手社員と一緒に成長できる組織を作ってみてはいかがでしょうか。
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