情報セキュリティとは?情報セキュリティの脅威を未然に防ごう!

インターネットの普及によって、情報を取得するスピードは飛躍的に向上しました。多くのデータをインターネット上で管理するようになったため、データの漏洩など情報セキュリティの脅威を未然に防ぐ必要があります。ここでは、情報セキュリティの概要や脅威について、また情報セキュリティの認証制度についても詳しく解説します。
 

1.情報セキュリティとは?

インターネットは利便性の高いコンピューターネットワークです。インターネットにより、ユーザーは電子メールやネットショッピングなど様々な使い方ができ、ホームページなどから発信される情報をキャッチすることができます。インターネットの魅力は場所や時間に縛られない自由度の高さにありますが、同時にセキュリティの脆弱性が問題です。きちんとした対策を行わないとウイルスに攻撃されたり、情報が漏洩したり、重要なデータが破損するなどのトラブルが起こる可能性があります。このようなトラブルを防ぐ対策が情報セキュリティです。インターネットを安全で快適に使用するためには情報セキュリティの要素を正しく理解しましょう。
 

2.情報セキュリティの要素

情報セキュリティの要素は、3大要素とさらに4つの要素を加えた7要素があります。3大要素は情報の機密性・完全性・可用性であり、情報セキュリティ対策の土台となる基本です。情報を守るためには、この3大要素が欠かせません。さらに対策を万全にするためには、真正性・責任追跡性・信頼性・否認防止性の4要素を加えて、合計7要素とすることが望ましいです。3大要素および7要素について、それぞれ詳しく解説します。

2-1.三大要素

情報セキュリティにおいて3大要素は機密性・完全性・可用性の3つです。気密性とはアクセスを管理し、許可されたユーザー以外はアクセスを拒否するなどの制限をかけることを指します。気密性が低いと許可されたユーザー以外の人物がアクセスすることができるため、関係のない第三者がコンピューターを操作したり情報を盗み見たりすることが可能です。気密性を高めるためには、アクセスの管理を強固にすることが有効になります。パスワードを活用するなどの方法でアクセスの権利を限定しましょう。情報セキュリティの完全性とは、インターネット上の情報が正確であることを指します。

情報が不正に改ざんされたり削除されたりすることがないように情報を守ることです。完全性を保持するためには情報を編集できる人と閲覧する人を明確に分けるようにしましょう。次に可用性とはユーザーがストレスなくインターネット上のサービスを利用できるようにすることです。サービスを利用とする時に、サーバーがダウンしたり操作を受け付けなかったりすることがないように、正しくサーバー管理を行います。可用性はアクセスを許可された人が常にサービスを利用できる状態を維持することであり、快適なサービスを提供するために必要です。

2-2.七要素

情報セキュリティの7要素は、3大要素に真正性・責任追跡性・信頼性・否認防止性を足したものであり、よりセキュリティを高めるためのポイントになります。真正性とは、アクセスを許可された本人かどうかの確認を行い、本人以外が情報を扱うことを防ぐことです。インターネット上で情報を取り扱う際には、アクセスをしている人物が本当に本人かという真偽が確かめにくいという欠点があります。IDやパスワード発行し、それらを正しく入力できたユーザーのみがアクセス出るようにする方法が一般的です。また真正性は、インターネット上の情報そのものの真偽も含まれています。

発信されている情報が本物かどうかという証明として制作者のデジタル署名などの方法が有効です。責任追跡性は、情報の操作やアクセスがいつ、誰によって行われたかを明らかにしておくこと指します。アクセスした人物や日時を明確にしておくことで責任を追及することが可能です。対策としてはアクセスログを取れるシステムを構築する方法などがあります。信頼性は、操作が正しく行えることです。システムや情報処理に不具合が発生すると、ユーザーが行った操作が正常に作動しない場合もあります。このような状態にならないように正常な状態をキープすることが信頼性のポイントです。

否認防止性では、情報を作成および操作した人を明確にし、特定できるようにします。万が一情報を改ざんされた場合でも、改ざんした人物を特定し責任を否定できないようにできるのが特徴です。
 

3.情報セキュリティの脅威

情報セキュリティの脅威には、大きく分けて技術的脅威・人的脅威・物理的脅威の3つがあります。技術的脅威は、プログラムやシステムに対する脅威です。具体例としては不正プログラムやコンピューターウイルスなどによる被害があります。技術的脅威のターゲットになると、プログラムそのものがクラッシュしたり情報漏洩が起きたりするため注意が必要です。技術的脅威は悪意のあるものが多く、個人情報の抜き取りなど社会問題にもなっています。人的脅威は、人の操作が原因で起こるのが特徴です。人為的なミスによって起こるものも、故意に起こるものも人の手によれば人的脅威に分類されます。

データを誤って削除してしまったり、データを紛失してしまったりするのが人的脅威です。物理的脅威は、パソコンやシステムに起こる物理的なトラブルを意味します。物理的脅威には、劣化によって故障したり落雷や雨などの天災で情報がクラッシュしたりする場合があります。
 

4.インシデントとリスクマネジメント

セキュリティに大きなトラブルが発生することをインシデントと呼びます。インシデントは、具体的にウイルス感染・不正アクセス・改ざん行為・情報漏洩などです。セキュリティのトラブルであるインシデントを未然に防ぐ方法をリスクマネジメントと言います。リスクマネジメントを効率よく行うためには、どのようなリスクが存在するか把握することが重要です。リスクの可能性を洗い出し、それらに対する対策を行います。対策方法の一つとしては、リスク転移として第三者の会社にリスクを転移委託する方法です。

またセキュリティを高めてリスクの発生を抑制するリスク軽減や、外部への情報漏洩をあらかじめ防ぐ仕組みを作るリスク回避などもあります。
 

5.情報セキュリティの認証制度

認証制度とは情報セキュリティ対策を正しく行っている証明です。評価や証明は専門機関が行うため、客観的な判定を受けることができます。認証制度にはISMSマークやプライバシーマークなどがあります。ISMSマークは3大要素である情報の機密性・完全性・可用性の維持が認められることで承認を受けることが可能です。維持審査が毎年、更新審査が3年に1回実施されます。プライバシーマークは個人情報に特化した認証制度です。会社全体でプライバシーマークの設定した基準をクリアすればプライバシーマークを取得することができます。
 

情報セキュリティ対策をしよう!

インターネットの普及に伴い、情報セキュリティ対策へのニーズが高まっています。情報セキュリティ対策を十分に行うためには、どのような脅威があるのかを理解することが重要です。脅威には技術的・人的・物理的脅威があります。情報セキュリティの脅威を知ることで、あらかじめ効果的なリスクマネジメントを行うことが可能です。
 

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