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ビジネスにおいてオフショアは「海外」という意味を持ち、特に発展途上国を指して使われます。オフショアは英語の「offshore」をカタカナで表記したものです。岸を意味する「shore」と、離れるという意味の「off」を組み合わせた単語だとされています。また、オフショアに関連する言葉として「オフショアリング」というものもあります。これらのオフショア、オフショアリングは「コスト削減を目的として海外に業務委託する」ことを指して使われる言葉です。
現代は幅広い業界で海外に業務委託を行う企業が増えており、オフショアの活用が浸透しつつあります。なお、オフショア先として代表的な国には「ベトナム」「インド」、また「フィリピン」「中国」などが挙げられます。
オフショアを活用すると、さまざまなメリットがあります。たとえば、「コスト削減につなげられる」ことが大きなメリットです。オフショア先の国によって差はあるものの、人件費を抑えやすいというメリットがあります。その結果、大幅なコストカットにつなげられるのです。さらに、「人材が豊富」なこともメリットの一つです。日本では少子化が進み、人材不足に悩まされている業界も少なくありません。そこで、人材が豊富な国に業務委託を行うことで、人手不足を解消できます。
ただ、オフショアにはデメリットもあるため注意が必要です。たとえば、「言語の壁がある」ことが挙げられます。海外にオフショアを行うとなると、英語でのやり取りになるケースが一般的です。そのため、英語についての知識が少ない場合、コミュニケーションが円滑にとれず、業務に支障が出る可能性があるのです。さらに、「管理が難しい」ことも問題点といえます。オフショアで委託すると、目が届きにくい海外で業務を進めることになります。すると、進捗管理を行うことが難しく、管理が行き届かないケースがあるのです。また、社会全体で考えると「産業の空洞化」「雇用の喪失」などの問題につながる可能性も否めず、大きな課題だとされています。
オフショアと似た言葉に「ニアショア」というものがあります。ニアショアの概要やオフショアとの違いについて見ていきましょう。
3-1. 「ニアショア」とは?
オフショアとの違い ニアショアは「国内の地方都市」へ業務委託することをいいます。主に本拠地に比べて人件費が安く済み、業務委託によってコスト削減を期待できる地域を指します。
3-2. ニアショアのメリット・デメリット
ニアショアのメリットは、コストを削減しつつ「意思疎通を図りやすい」ことです。海外に業務委託する場合、コストの大幅な削減は期待できるものの、どうしても言葉や文化の壁をクリアする必要があります。意思疎通のためには言語を習得したり文化について学んだりするなど、どうしても手間や時間がかかりやすいのです。オフショアはこうした教育コストがかかることが難点だとされてきました。
一方、ニアショアの場合は国内への業務委託となるため、使用する言語が同じであり、教育の手間やコストがかかりません。それに、文化も同じであるため管理がしやすいというメリットがあります。コミュニケーションがスムーズにとれるため認識のズレが生じにくく、トラブルが発生するリスクも少なくて済みます。その反面、「海外に委託するほどのコスト削減は難しい」ことがデメリットです。また、IT分野に関しては「望むような人材を獲得しにくいことがある」というデメリットもあります。
オンショアとは、「自国内」を意味する言葉です。オンショアの対義語として、主に金融取引で用いられます。金融におけるオンショアは主に「国内金融市場」を指します。そのほかのビジネスでは、「自国内」もしくは「自社内で業務を行う」ことを指すときに使われるケースが多いでしょう。
金融業界におけるオフショアは、いわゆる「租税回避地」と呼ばれる地域のことです。非居住者が取引を行いやすい、「租税環境の優遇国」または「優遇地域」を指します。なお、優遇される特別地域は通称「タックスヘイブン」と呼ばれています。オフショアに該当する国は海外の投資家や、企業の資産管理の受け入れに積極的な傾向です。このような背景から、金融や税制に対して合法的な優遇措置のある「特別金融区」を戦略的に設定しているのです。「香港」「モナコ」、また「シンガポール」「バハマ」などがその代表的な地域として挙げられます。
システム開発などを行うIT業界でも、「オフショア」という単語は多く使われています。使われ方はほかの業界と同じです。主に「海外に業務委託を行う」ことを指し、システムやソフトウェアといった開発に関する仕事を、海外の企業や子会社などに任せることをいいます。なお、業務の分担としては、直接顧客とのコミュニケーションをとるのは「本国」であるケースが一般的です。テストを行う、装置を組むなどの業務は海外が担当するケースが多くみられます。このような分担作業になることが、システム開発における基本的なオフショアのスタイルです。
システム開発におけるオフショアで、特に注目されている国には「ベトナム」が挙げられます。ベトナムの人材は勉強熱心であり、即戦力になることが多いといわれています。大学時代にプログラムの勉強や経験をしたエンジニアも多くいるため、このような人材を選べば企業の大きな戦力となってくれるでしょう。また、人材の質が高いだけではなく、「賃金が安い」ことが特徴だとされています。人材にかかるコストをなるべく削減したいと考える企業にとって、大きなメリットといえるでしょう。開発コストを少しでも安く済ませるために、拠点をベトナムに置く企業も増加傾向にあるといわれています。
オフショアは厳密にいえば、業界ごとに使われる言葉の意味が変わってきます。ただ、ビジネスシーンにおいては、おおむね「海外のこと」というイメージで捉えておけば問題ないでしょう。また、オフショアに似たものとして、「ニアショア」「オンショア」などの言葉があります。きちんとそれぞれの意味を理解し、言葉の使い分けを行いましょう。