中途採用で失敗するよくある原因と対処法をパターン別に紹介!

社内の人手不足で今すぐに中途採用をしなければならないけれど、過去の経験や失敗からなかなか着手できない、と悩んでいる採用担当者も少なくないでしょう。求人に人が集まらない、採用してもドタキャンされたりすぐに辞めてしまう、そんなトラブルは一体なぜ起きるのか、今回はその点に注目し、原因と対処法をパターン別に紹介していきます。

1. 中途採用に「失敗する」企業の特徴

会社の人材不足を解消すべく中途採用の募集をかけるものの求めている人材が集まらない、採用しても辞退してしまう、仕事を始めてもすぐに辞めてしまう、そんな悩みを抱えている企業にはあまり知られていない特徴があるというのをご存知でしょうか。

1つ目の特徴は、そもそもの離職率が高いということです。現在その企業で働いている社員が離職しやすいということは、職場環境があまり良くないという証拠です。仕事へのモチベーションが低い職場で働きたいという人はなかなかいないでしょうから、まずは今働いている社員の士気を上げるため、給与や労働環境の改善をはかるのが先決といえるでしょう。

2つ目の特徴は、求職者のモチベーションを下げるような選考を行なっているということです。優秀な人材が欲しい、というのはどの企業も同じですがその理想を追い求めるあまり、何度も面接を行う、より詳細な履歴書の提出を求めるなど求職者への要求を増やしすぎてしまっては、嫌われてしまいかねません。いつか企業で働くことになるかもしれない求職者は、お客様と同じように寄り添う気持ちで丁寧に接するよう心がけるとよいでしょう。

そして3つ目は、採用活動の見直しをしていないということです。一度中途採用に失敗しているのに、やりかたを変えずに同じ方法で再度採用活動を行なえば同じような結果になってしまう確率は高いといえるでしょう。採用活動の結果があまり良くなかったのであれば、募集方法や採用基準などを見直し、優秀な人材を確保する策を練り直すというのは非常に大切といえるのではないでしょうか。

2. 応募者が集まらないパターンの原因と対処法

このように中途採用に失敗しやすい企業にありがちな特徴をご紹介してきましましたが、これらに当てはまらなくても採用活動がうまくいかないと悩んでいる企業も多いはずです。中途採用をしようと募集をかけているのになかなか人が集まらない、という事態はなぜ起こるのでしょうか。このケースの原因と対処法をご紹介します。

2-1.そもそも応募者が来ない原因

求人募集を出しているのに人が集まらない、という場合には人材募集の方法を間違えている可能性が考えられます。企業側の求める人材のイメージと求人方法が合っていなければ、応募者は集まりにくいため、欲しい人材が集まりやすい求人サイトや、転職サイトなどをしっかりとリサーチした上で募集をかける必要があります。

2-2.応募者が来るようにする方法

今よりも多くの応募者を集めるためにはまず、求人票を充実させましょう。求職者は求人票に記載されている情報を見たうえで応募をするので、求職者が必要とする情報はできるだけ明確に載せることが大切です。空白だらけの求人票と比較して、求人票に不明瞭な点がないというのは求職者にとって好印象になりやすく、応募者も増える傾向にあります。

さらに求人票をターゲット別に分けるという方法もあります。ターゲットを絞るとその分募集が減ってしまうイメージがあるかもしれませんが、企業側が求める人材像を分析し、必要とされるスキルや、これまでの経験などを細かく求人票に記載することで、それに該当する求職者は応募しやすくなる上、企業側も希望する人材に巡り合いやすくなるというメリットがあります。

また、充実した待遇を用意することも大切でしょう。求人情報サイトなどを覗くと、同じような職務内容でもさまざまな企業が求人募集をかけているのがわかります。求職者はそんな多くの企業の中から、より良い条件を記載しているところへ応募するのは当たり前です。そのため、よい人材を求めるのであれば給与や福利厚生、職場環境の良さなど他社に劣らないアピールポイントを作ることは非常に重要といえます。

3. 選考中・内定後に辞退されるパターンの原因と対処法

応募者と面接をして採用を決めようとした最中、また採用の連絡をしてもすぐに辞退されてしまう、このようなパターンで考えられる原因と対処法をご紹介します。

3-1.選考中・内定後に辞退される原因

選考中や、内定後に辞退されてしまう、そんなことが繰り返し起こってしまう場合には、面接などの選考中になんらかの要因で求職者のモチベーションを下げてしまった、という事が考えられます。わかりやすいところでいえば、面接官の態度が高圧的だった、企業側が求職者側からの質問に答えられなかった、面接後の連絡が遅かったなど企業への不信感につながるようなことが面接中にあった、ということが考えられます。その他にも過剰なほど頻繁に面接があった、たくさんの書類の提出を求められた、履歴書は必ず手書きで書くなどの決め事が多かった、など求職者側の負担を考えない選考方法で求職者から嫌がられてしまうケースは少なくありません。

3-2.選考中・内定後の辞退を防ぐ方法

このような事態を防ぐために必要なのは、求職者側に立って物事を考えることです。求職者が応募してきたらすぐに面接などの日程を調整する、採用面接で聞かれた質問に対して真摯に受け答えをする、など丁寧な対応を心がけることで企業に対するイメージは高まります。また、優秀な求職者は他社への就職活動も同時に行っていることもあるため、面接日の前日や3日前に、再度日程に関する連絡をとったり、オフィス見学を実施するなど、細かなアピールをすると他社と比較してよりよい印象を与えることができます。

4.採用はしたものの早期退職してしまうパターンの原因と対処法

いざ採用したはよいもののすぐに退職してしまう、このようなパターンで考えられる原因と対処法は一体どのようなものなのでしょうか。

4-1.早期退職されてしまう原因

一度就職した企業をすぐに退職した人を対象としたアンケートで、退職理由として一番多く挙げられたのが「相性」に関することでした。上司や、同僚、社長と考えが合わなかった、社風が自分と合っていなかった、といったことは職場をすぐに辞めるきっかけになるようです。またその他に給与や仕事内容に対する不満も、退職する理由として多く挙げられました。

4-2.早期退職の対処法

入社後の早期退職を防ぐためには、面接の段階から求職者と入社後のことについてよく話す必要があります。面接に来る求職者は求人票や企業のホームページに記載されている程度の情報しか知りません。そのため面接の際には企業側が求職者に対し、企業について詳しく話す必要があります。その際、職場環境や仕事内容に関してネガティブな情報を話さなければならない場面も出てきますが、入社後のミスマッチを防ぐためにもある程度正直に伝える必要があります。

また面接の際には求職者のスキルや経歴だけでなく性格や価値観について質問し、社風にあっているか、社内環境に馴染めるかどうかなどを見極めることが、入社後のトラブルを避けることに繋がります。

さらに入社後のフォローも非常に大切です。採用した人が職場の環境になじめているか、希望の仕事ができているかなどを確認することは、仕事を長く続けてもらうためにも重要なことです。定期的に当人と近況について話したり、他の社員との交流の場を設けたり、ときには今後のキャリアについて話し合うことで、人間関係の把握や、仕事をしやすい環境への配置換えへの参考にできます。

5.リファラル採用が思うようにいかない!原因と対処法

近年注目を集めているリファラル採用は自社で働く社員やスタッフに人材を紹介してもらう仕組みで、実際に企業で働く社員の推薦だからこそ信頼できる、即戦力になる人材を集められると評判なのですが、その一方でその運用の難しさからうまくいかないと悩んでいる企業も少なくありません。

リファラル採用が思うようにいかない原因の多くは目標や取り組む意義が明確でなく、採用することだけが目的となってしまいがちという点にあります。そうなると、定量的な数値目標も立てられず、効果を評価し改善するということもできません。リファラル採用で得た人材をどのように活かし企業を成長させていくかを明確にし社員と共有することで、リファラル採用に必要な社員の協力をより受けられるようになり、リファラル採用という仕組みの利点を最大限に活かすことができるようになるでしょう。

採用の失敗は大きな痛手!すぐに対策を

採用活動が手こずっていると、いつまでたっても社内の人手不足は解消されず、現場で働く社員の不満も膨らみ続けてしまいます。中途採用をスムーズに進め、なおかつ即戦力となる優秀な人材を効率よく確保するためにも、今回ご紹介した問題の原因や対処法などを参考に、面接方法や求人募集の仕方などを工夫し、改善してみてはいかがでしょうか。