新たなサービスを展開するフィンテック

近年、各種メディアで語られることが多くなったのがフィンテックという言葉です。この言葉について、金融業界で働いている人はもちろんのこと、新たなビジネスに関心のある人も聞いたことがあるのではないでしょうか。

金融とITが手を組んで、新たなサービスを続々と展開しているフィンテックは、今後も要注目です。このフィンテックとはどのようなものでしょうか。

金融を中心に広がりをみせるサービス

フィンテックという言葉は、ファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)が組み合わさった言葉です。その名のとおり、金融業界においてIT技術を駆使したシステムやサービスを指します。

この言葉が使われはじめたのは近年ですが、もともと金融業界では情報を通信して共有する技術については確立したシステムがあり、そこにはIT技術が導入されていました。しかしフィンテックという言葉が登場して以降、その意味合いは徐々に変化しています。そして現在では、情報通信技術(ICT)を駆使して、これまでの常識を打ち破る革新的な金融サービスや商品や、それを提供する流れといったとらえ方がなされています。

このフィンテックには年々大きな注目が集まっており、その事業への投資額は2012年には世界で3,000億円強程度でしたが、2年後の2014年には1兆5,000億円程度にまで伸びています。特にアメリカではフィンテックへの投資の動きが活発で、世界各国の中でもフィンテックへの投資額が高額です。

そしてフィンテックのサービスは、主に以下のようなものに広がりをみせています。

・スマホやパソコンなどを利用した決済、送金サービス
・資産運用アドバイスをAI(人工知能)が行うサービス
・融資のインターネット仲介などに顧客データを駆使したサービス
・個人の家計管理を自動で行えるサービス
・ネットショッピングサイトの運営
・企業の会計処理をクラウド上でサポート
・自動車保険において顧客の乗車状況を分析したサービス提供

など

こうしたサービスは主に海外企業で展開されていますが、日本でもその動きは拡大しています。フィンテック事業は大手銀行やIT企業が次々に手掛けているほか、新しいシステム開発を行うベンチャー企業も増えているのです。日本では、スマホユーザーが急激に増加し、フィンテックでのサービス提供の幅がぐんと広がったことが背景にあるといえます。

このように、金融業界でさらに便利なサービスを提供するためには、IT技術は不可欠なものとなっています。銀行ではATMの利用が一般的になっているほか、インターネットバンキングも欠かせないサービスです。こうした金融サービスにおいては、高度なIT技術を駆使しての安全かつ確実なシステム構築が求められるのです。

さらに、投資商品を提供する証券会社においても、大手の対面証券をしのぐ勢いでネット証券が台頭しています。顧客がネット上で簡単に取引を行える仕組みは、投資へのハードルを下げる一因ともなっているでしょう。このような流れから、対面証券でもインターネット取引が行えるようになってきました。現在でも取引だけではなく、使い勝手のよいツールの提供やセキュリティシステムの強化などは各社しのぎを削っており、今後もその動きは活発になるでしょう。

また保険会社においては、顧客にまつわるさまざまな情報を集めたビッグデータの活用が求められています。従来は、それぞれの顧客に対して大雑把な情報から保険商品を適用していました。しかし、たとえば自動車保険では、個々人の運転状況をデータ収集・分析することで事故リスクなどを予測して、顧客に合った保険商品を提供することが可能になるのです。

こうした金融業界でのIT技術の活用のためには、高いITスキルを有した人材が必要となります。

金融業界への転職をするならフィンテックを理解しよう

これから金融業界へ転職を考えているのであれば、ますます成長が期待されるフィンテックについてぜひとも理解しておきたいところです。そのため高いITスキルを身につけておけば、即戦力として転職先に迎え入れられることも可能になってくるでしょう。