2018年は派遣や非正規で働く人にとっては重要な1年となります。なぜなら2015年10月に施行された労働者派遣法改正と、2013年4月に施行された労働契約法の改正の初めての運用時期が、同時に訪れるからです。
ではこれらのルールの運用開始は、非正規の働き方をどのように変えていくのでしょうか。

労働者派遣法改正の「3年ルール」とは

2015年の労働者派遣法改正では3年ルールが施行されました。
3年ルールとは、1人の派遣労働者を派遣先の同じ組織単位に派遣できる期間の上限が3年となるルールのことです。
同じ組織での派遣労働は3年までとなりますが、人事課から会計課へ、といったように組織単位が変われば、さらに3年間は派遣で働くことができるという特徴があります。

しかし組織単位が変わると求められるスキルや経験が異なる場合が多いため、実際には3年の抵触日を迎えると派遣期間満了となるケースが少なくありません。
また3年ルールでは派遣先に期間が満了した後の雇入れ努力義務が定められていますが、これは努力する姿勢を見せることが定められているだけであり、雇入れ義務があるわけではありません。

そのため派遣先に対する過度な期待は禁物です。
仮に直接雇用の切り替えの話がきても、雇用形態は契約社員で派遣社員よりも給与が下がる可能性もあります。
派遣社員として働く場合、3年後には違う会社、もしくは現在とは違う組織で働くことになる可能性が高いことを理解しておかなければいけません。
しかし働きながらスキルアップしていけば、一定期間ごとに条件の良い派遣先を紹介してもらえる可能性もあります。派遣社員として労働条件を良くすることを考えるなら、資格取得や、IT・語学など専門性の高いスキルを身につけることも有効な手段だといえるでしょう。

改正労働契約法の「5年ルール」で無期労働契約への転換が可能に

2013年の労働契約法の改正では、5年ルールが施行され、無期労働契約への転換が可能となりました。2013年の労働契約法の改正は、おもに契約社員やパート、アルバイトを対象にしています。
これまで契約社員やアルバイトなど、有期雇用契約の社員は半年か3ヵ月ごとの雇用契約を更新する働き方となっており、正社員のように雇用は安定していませんでした。

しかし5年ルールが施行されたことで、5年を越えて就業すれば、契約社員やアルバイトは無期労働契約を申込むことができるようになりました。
5年ルールの施行は安定して働きたいと考えていた契約社員やアルバイトにとっては嬉しいルールでもあります。
ただ1つ注意点があるのは、契約社員が無期労働契約に転換されたとしても処遇が良くなるとは限らないことです。
提示された雇用条件があまりよくない場合、その条件のまま無期労働契約を締結することが必要なのかは、慎重に考えなければいけません。

キャリアプランもしっかりと考えておくことが重要

ここまでお伝えした3年ルールと5年ルールの運用開始は、労働者に与えられた権利でもあります。
契約社員やアルバイトとして働いていて、これからも安定的に無期労働契約で働きたい場合は、その旨を自分から雇用主に伝えることが大切です。
自分から希望を伝えることで雇入れや無期労働契約は検討してもらうことができるからです。

しかし無期労働契約の話が進んだからといって、どのような労働条件が提示されるかは、そのときにならなければわかりません。報酬や福利厚生などの諸条件がそのままの場合もあれば、上がるケースも下がるケースもあります。
報酬が下がる場合は、報酬が下がっても現在の生活水準をキープできるのか、一度立ち止まって考えましょう。無期労働契約は安定を手に入れることではありますが、今後数年~数十年の働き方を決定することでもあるので、慎重になることも大切です。
いずれにせよこれから非正規雇用として働く際は、5年ルールと3年ルールの理解は欠かせません。今後非正規雇用として働くなら、3年目、5年目以降どのように働いていくのか、キャリアプランもしっかりと考えておくことが重要といえるでしょう。

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