ニュースやビジネス書に目を通していると「ビッグデータ」というキーワードをよく見るようになったという人も多いでしょう。インターネット関連の技術が飛躍的に進化した現代のビジネスシーンでは、様々なモノが情報化されています。この膨大な量のデータを分析してビジネスに活用する事で、多くのメリットを享受できます。

今回はビッグデータの概要・活用事例・将来的な展望などを見ていきます。ビッグデータの最新動向や採用トレンドを知りたい方は、マイケル・ペイジの最新レポート「ヒューマンズ・オブ・ビッグデータ」をご確認ください。

1.ビッグデータとは

ビッグデータはその名の通り「膨大な量の情報」の事を指しますが、その規模は数テラバイト~数ペタバイトと言われており、一般的な情報システムでは処理が追いつかないレベルとなっています。ビッグデータの取り扱いには、専門的なシステムを構築するのが基本です。収集されたビッグデータは大きく分けて「容量(Volume)」「種類 (Variety)」「速度(Velocity)」「価値(Value)」という4つのVによって成り立っています。これらの4つの特性を効果的に活用する事が、ビッグデータ運用のカギと言っても良いでしょう。

顧客情報や販売履歴など企業内でExcelやCSVファイルでまとめられた構造化データに加えて、ビッグデータにはテキスト・音声・ビデオ・位置情報など様々な非構造化データも含まれています。こうしたデータは従業員の日常的な業務や顧客のアクションによって生まれるため、情報の発生・更新頻度が高いのが特徴です。ビッグデータはビジネス的な利用価値が高く、IT化が進んだ現代社会において世界的に注目を集めています。サービス選定・業務改善・戦略的施策の策定など、企業の方針を大きく左右する意思決定に役立つのがビッグデータです。
 

2.ビッグデータを活用してできること

ビジネスにおいて的確な意思決定を行うためには、精度の高い判断材料を用意する事が大切です。ビッグデータは収集された情報の中から「必要な情報を」「必要な時に」引き出す事が出来ます。膨大な情報のインプットはもちろんの事、誰もが利用しやすい形でデータをアウトプットする事もビッグデータが担う役割です。また、ビッグデータ内の情報は専用ツールやデータマイニングを活用する事で、深層部にある情報まで可視化する事が出来ます。視覚的にデータを扱いやすくする事で、意思決定のスピードと精度の向上が期待出来ると言えるでしょう。さらに、ビッグデータは時間軸の動きを捉える事で、将来的な顧客からの需要予想も可能です。例えば、過去の販売データから顧客の商品購入経路を割り出す事で、効率的に広告を打ち出せるようになるでしょう。
 

3.ビッグデータが急速に普及した背景

日本において、ビッグデータという概念が広く知られるようになったのは2010年前後だと言われています。この時期はSNSが本格的に普及し、日本でも多くのユーザーが増えました。ユーザーはこうしたSNSで日常的に情報を発信するようになり、ネット上には日々膨大な量のデータが生まれています。SNSはビジネスシーンにおいても顧客・潜在消費者などの動向を掴んだり、プロモーションを行ったりと重要な役割を果たす場所です。そのため、こうした膨大な量のデータを効率的に収集・蓄積するためのフレームワークの開発も積極的に進められて来ました。デジタル分野の目覚しい成長により、データベースの処理速度は飛躍的に向上し、ハードウェアに負担をかけずに膨大な量のデータを扱えるクラウドデータベースの発展にも繋がったと言えます。
 

4.ビッグデータの活用事例

ビッグデータは既に様々な業界において導入が進められており、活用事例もたくさんあります。ここからは、ビッグデータの活用事例として比較的よく知られているものをご紹介していきます。

4-1.医療業界

医療の現場では患者の症状や経過観察状況、治療履歴など毎日膨大な非構造化データが生み出されています。これらをビッグデータとして集約して活用する事で、医療業界では根拠のある正確かつ迅速な対応を実現しています。ムダのない治療は、医療現場・患者双方の治療費削減にも繋がっています。過去のデータを分析すれば、流行病の発生を予測する事も可能であり、適切な予防策を講じるために大きな役割を果たしています。ハードウェアとの連携という意味では、患者に装着してもらうウェアラブルデバイスとの組み合わせがよく知られています。体温や心拍数など細かい情報をリアルタイムで収集し続ける事で、過去から現在に至るまで患者の健康状態を正確に把握出来るようになっています。

4-2.農業界

農業の世界は、長い間「農家が蓄えたノウハウ」を後世に伝え続ける事で基盤を築いて来ました。しかし、多くの分野でIT化が進む世の中の流れと共に、農業界においてもビッグデータの活用に着目されるようになっています。農業でビッグデータを活用する事は、農作物の収穫予想や生産性向上に繋がります。例えば、該当地域の気温・降雨量・日射量といった気象データを分析していけば、効率的に農作物を生産するための年間計画を立てる事が出来るでしょう。梅雨や夏場など降雨量が増えるシーズンのデータを掘り下げていけば、大雨や台風といったリスクを最小限に留める対策も講じられます。

4-3.小売業界

比較的消費者との距離感の近い小売業界は、顧客データの活用が重要視され続けて来た業界です。IT化が進んでビッグデータの存在が広く認知されるようになってからは、より一層顧客データの価値が高まったと言って良いでしょう。ビッグデータによって、企業は売上・市場動向・顧客の関心など従来よりも幅広い項目を正確に分析する事が可能になりました。シーズンごとの流行や社会的な動向を数値によって可視化すれば、需要予測の精度が向上してムダな発注によるロスを削減出来るでしょう。的確な需要予測は生産性の向上や事業プロセスの効率化にも繋がり、コストを必要な場所に必要なだけ投資する事を可能にします。

4-4.EC業界

スマホやPCが爆発的に普及した事により、通信販売を生業とするEC業界は大きな成長を見せる事となりました。そして、その成長にはビッグデータの活用が強く影響していると言えます。顧客と直接対面する機会がないEC業界では、数値やデータといった客観的な指標が特に重要です。例えば、商品の売価1つを決めるにしても商品原価・競合他社の価格・顧客の購買データなど様々な要素を考慮して、初めて適切な価格設定が出来るようになります。顧客へのプロモーションという観点で言えば、「顧客が自社製品にたどり着いた経路」と「サイト内での行動データ」を組み合わせる事で、ターゲット層ごとに効果的な販売活動を仕掛けられるでしょう。顧客の好みや閲覧履歴、過去の行動パターンをもとにすれば精度の高いおすすめ商品をサジェスト出来ます。こうした取り組みは優良顧客の育成にも繋がるため、一時的な売上だけでなく中長期的な利益が期待できます。
 

5.ビッグデータの将来は?

ビッグデータは、企業の経済活動や社会基盤に大きな影響力をもたらす可能性を秘めています。数多くの活用事例が存在している事からもわかるように、今後もビッグデータを導入する企業は増加する事が予想されるでしょう。また、ビッグデータの活用方法は日々研究・開発が進められており、他分野との領域横断的な組み合わせも期待されています。AIによる機会学習・ディープラーニングとビッグデータを組み合わせる事で、膨大なデータをより一層高精度で分析・管理出来るようする研究がその代表例です。
 

ビッグデータについて理解を深めて情報化社会に対応しよう

ビッグデータは活用の可能性や将来性が高く、分野を問わず様々なビジネスシーンで注目を集めています。しかし、その一方でデータの取り扱いには注意が必要であるというのも事実です。ビッグデータの中には顧客の個人情報や企業の機密情報が多く含まれているため、万が一流出してしまった場合のリスクは小さくありません。プライバシーやセキュリティへの対策を整えつつ、情報化社会に上手く対応していきましょう。

ヒューマンズ・オブ・ビッグデータはこちらから

  • アマゾン、ユニクロ、デロイト社ほか、データサイエンティスト5名の独占インタビュー
  • マイケル・ペイジのデータ関連担当のコンサルタントからの採用アドバイス

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